「家族に感謝されたい」と語る中年男の残念な思考 仕事に打ち込めるのは誰のおかげか考える必要

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家族に感謝されたい、会社から感謝されたい。こうしたマインドを変える必要があります(写真: mits /PIXTA)

→安井さんへのキャリア相談は、こちらまでお送りください。

あと数年で定年を迎える60歳手前の者です。会社員として働き、大きな結果こそ残していないのかもしれませんが長年にわたって勤務し、今は定年を迎えるにあたって、どうやって大きな成果=軌跡、を残せるかをやはり考えます。そして定年時に会社と家族から感謝される姿をよく考えるのですが、そのためにもどんなことに挑戦したり、どんな成果を狙うのがよいか、そしてどんな心構えでいればよいと思われますか。
MT 会社員

何か奇跡が起きることを期待したり、または奇跡を起こそうと考えないこと、そして根本的に今までの考え方である、自分中心、会社中心、仕事中心のマインドからの大幅なシフトを考えましょう。

頂戴した相談を拝見するに、MTさんは定年を迎えるにあたって、「今までと違う何か」を過度に期待してしまっているように思えます。

しかしながら現在とは過去の積み重ねですから、定年という至極個人的な事情を持って、過去の実績や積み重ね以上の特殊な何かは起こりません。

定年で何かが大きく変わるわけでもない

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すなわち、定年を迎えるからといって、その事実のみで何かがいきなり変わるわけではなく、今までの経験・スキルの積み重ね、人間関係の積み重ね、といった現実的な生活の延長が待っているということです。

したがって、定年を迎えるからといって、いきなりご自身がスーパーマンに変身できるわけではありませんし、いきなり周囲のMTさんへの期待が変化、とくに良化するわけではありません。

まずMTさんはこれまでの社会人生活で、ご自身で書かれているように、「大きな結果は残しておらず」「長年にわたって勤務をしてきた」という状態です。そのような状況の中、定年を迎えるからといって、大きな仕事や成果を期待しても、やや無理があるように思えます。

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