人が親しくなっていく過程では、適度に質問をしながらお互いを知ることは大切でしょう。ただ、それは「ちゃんと相手の話を聞いている」ことが前提です。
そうでないと、
「実は、サーフィンが趣味なんです」
「どこでやっているんですか?」
「近くの○○海岸が多いですね」
「どなたと一緒に?」
「高校時代の友人が上手なので、教わっています」
「ご友人は前からやってたんですか?」
などと、会話が単なる「質疑応答」になってしまいます。私も若いころ、知人の女性から「尋問みたい……」と言われたことがあります。いやはや未熟でした……。
質問っぽくなく質問する簡単テクニック
「聞く」といっても、英語で言う「ask(たずねる)」ではなく「listen(聴く)」の姿勢が必要なのです。
「実は、サーフィンが趣味なんです」
「ああ、サーフィンですか。いいですね」
「最近、高校時代の友だちに誘われて始めたんですけどね。そいつはもう十年以上やっていて、大会にもときどき出るくらいの腕前なんですよ」
こんなふうに、自然と話が深まっていくのが得するコミュニケーションです。
相手のペースで、相手の話を聞くことに集中するよう心がけましょう。どうしても聞きたいことがあったら「ちょっとひとつ、聞いてもいいですか?」「さえぎってしまってすみませんが……」とことわってからたずねるようにすると好印象です。
また、質問っぽくなく質問をするテクニックとして「相手の言葉を繰り返して、語尾を上げる」という方法があります。
「サーフィンが趣味なんです」「サーフィン?」「そう、千葉のほうでやってるんですけどね」と言うと、スムーズに会話が進みます。「質問に見せない質問」で相手を警戒させることなく、話を続けることができれば、それは「得」な話し方なのです。
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