話し方で「損する人得する人」の意外と侮れない差 やたらと質問して相手を困らせていませんか?

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このように「話したい」人がほとんどのなかで「聞く姿勢」を持てば、あなたはそれだけで頭ひとつ抜けることができます。仕事はもちろん、恋愛などプライベートでもかならず得をするはずです。

聞き上手になるのが難しいという人は「聞くフリ」から始めてみましょう。黙ってうなずくだけでもいいのです。

テレビでサッカーを観ているとき、家族から話しかけられて「黙ってて」などと言うのは最悪です。「うん、うん」とまずはあいづちだけでもしましょう。

人が話している途中に言いたいことが思い浮かんだときは、ささっとメモをしておきましょう。「あ、これが言いたい」と思ったらさえぎるのではなくメモをする。そして、相手の話をきちんと聞いたあとに発言するのです。

作家の村上春樹さんも「女の子に寄り添って話を聞いているだけでモテる」と言っています。話を聞いているだけで不思議と「あの人とは話があう」「話しやすい」、ひいては「あの人はおもしろい」とまで思われるのです。

ぜひ「聞く姿勢」を身につけましょう。

【得ポイント】話を聞くだけで、誰からも好かれる

”要約”はNG!

●損する人=「要するに○○でしょ」と相手の話を要約する→悪印象度70%
●得する人=「そうなんだ」と共感しながら話を最後まで聞く→好印象度90%

「聞き上手」に見えて損しているのが「要約してしまう人」です。

「義母が子どもに会いたがって週末によく家に来るんですけどね……。『迷惑です』とも言えないし、困ってしまって……」

「なるほど。要するに、よくある嫁姑問題ですね。簡単ですよ。えっとですね……」

人の話を聞いて「なるほど、それってこういうことですね?」とすかさず要約して返せる人は、一般的には「頭がいい」「まとめ上手」とほめられそうなもの。

ところが、プライベートでのおしゃべりでこういう話し方をすると、相手はぐったりしてしまいます。

相手は「ただ悩みを聞いてもらいたい」「他愛のない話を共有したい」、そう思って話しています。なのに「それって、こういうことでしょ?」「つまりまとめると、問題はこういうことだよね」と得意気に要約をはさんでしまう。

これをやると、「この人、ぜんぜん共感してくれていないな」「単に自分の頭のよさをアピールしたいだけなのでは?」と思われてしまいます。

次ページ「まとめる」よりも「広げる」ほうが得する理由
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