「日本の食産業」世界から遅れを取りかねない現実 国際コンクールから見える他国との大きな差

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4000万円のうち、3~4%が協会運営費に充てられ、7~8%が「ひらまつ杯」として代表選考会が行われるための国内大会運営費だ。ひらまつ杯の場所は辻調理師学校が提供するため、費用はかなり抑えられる。残りの8割以上が代表選手の費用となる。

さらにその内訳をみていくと、コーチクリエイティブ費用に25%。これは、チームジャパンとしてコーチに関わっている人たちの実費や、プラッターという大皿に装飾する台をデザインしてもらう費用など。

食材費用が7~8%。これはフランスに渡航してから必要となるものだ。国内練習費用が20%弱。練習にも最高級のものを使用し、また、何回でも正確に調理できるように、繰り返し調理するために、練習のために使用する食材の量は膨大になる。

また、今年は、本番と同じキッチン設備を作り、そこで、練習を重ねている。そのための費用もかかっているが、それは調理器具卸のフジマックによる協力で、費用を極力抑えることができた。

資金はどうやってまかなっているのか

そして最も多いのが、フランスでの練習費用である。フランスでの本選の準備として、1カ月以上前から代表選手、コミ(アシスタント)、コーチ及び、チームジャパンのメンバーが本選に備えて現地で練習をするための費用。いわば、ワールドカップやオリンピックで、事前に現地入りして、調整するのと同じだ。それに27%。残りがチームジャパン全体の渡航費となる。

では、それをどうやってまかなうのか、というと、基本、すべてスポンサー協力費による。500万円のプラチナパートナーから50万円のブロンズパートナーまで、さまざまな額の協賛金を募っている。現在すでに、タカナシ乳業、ルージェ、フジマックなど、8社のスポンサードが決まっており、2000万円は確保できているという。

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