(問いかけ その4) (この心情表現リストの中で)どの言葉が気持ちに近い?
→作文も読書感想文も「気持ちを表現しなさい」という指導やアドバイスを受けることがあります。本をたくさん読んでいる子を除いては、気持ちを表現する言葉はあまり出てきません。
例えば「楽しい」「面白い」「つまらない」「うれしい」「悲しい」程度しか表現できないと、作文も読書感想文も単調にならざるをえません。
心情を表す言葉リストを活用する
そこで、心情表現は、リストから選んで書くという手があります。リストはネットでさまざま調べてもよいですが、国語の教科書で有名な光村図書の「語彙力を高める『言葉の宝箱』」がお勧めです。こちらは学年別になっていて、さらに2020年以降の新しい教科書対応になっています。
心情を表す言葉リストの使い方ですが、実際に文章を書く前に、リストを見ながら、「どのような気持ちの表現を使いたい?」と口頭で聞きます。
例えば小学校3年生の心情表現は、「さわやか」「待ち遠しい」など50語登場します。そこから選択してもよいですし、小2(42語)で出てきた心情表現も含めて使ってもよいでしょう。意味がわからなければ言葉の意味を説明しながら進めてください。
「この言葉を使わなければならない」ではなく「使いたい」という気持ちを重視します。
親が「こっちを使いなさい(強制)」「それ全然違う(否定)」と発言してしまうと途端に子どもは口を閉ざします。
以上、4つの項目について、親が子どもに質問しながら、子どもは口頭で答えると同時に、メモ書きします。そして、そのメモを見ながら、最後は文章にしていきます。文章が上手に書けなくても問題ありません。構成が大切だと思ってください。
このようなフォーマットがあると、読書感想文はぐんと進めやすくなります。するとこれまでは、面白くなく、退屈だと思っていた読書感想文の課題を、前向きに取り組んでみたいと思う子が出てきます。
また、新しい言葉を知ったり、使ったりすることで言語に対する興味や読書に対する関心も出てくるかもしれません。このように、読書感想文の課題を、学びにつながる活動にしてしまうとよいと思います。ぜひお試しください。
(前回記事:『目からウロコ「夏休みの自由研究」乗り切る4手順』)
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら