そもそも、読書感想文を書く目的は?
はじめに読書感想文を書く目的について確認しておきます。
一般的には「本に親しむ、読書のすばらしさを知る、考える力を養う、文章力を身につける」が目的だと聞きます。
確かに立派な目的ではありますが、もともと読書が好きな子にとってはさらに力がつく機会になるでしょうが、そうではない子にとっては苦痛以外の何物でもありません。
また、「考える力」とは何でしょうか。よくわかりません。「文章力をどうすれば身につくのか」についての説明もないですが、ただ書かせるだけで力がつくとは思えません。
そこで筆者は、読書感想文の目的を次のように捉えなおしました。
「自分の過去の体験と重ね合わせ、心情表現を学んでいくこと」
もちろん、これ以外の目的も考えられますが、これを目的とすると書きやすく、またボキャブラリーが増えるというメリットもあります。
具体的に書くための”4つのベース”
それでは、具体的にどう書いていくか、です。
1.本の中で印象に残った部分を取り上げる
2.なぜそれを取り上げたのか理由を書く
3.それと同じような自分の経験・体験を書く
4.(後述する)「心情表現リスト」からそのときの自分の気持ちを選んで書く
以上の4つをベースに作っていくと、読書感想文の形になりやすいです。
なお、指導する側の視点から裏側を言いますと、感想文は何が中身として書かれているのかというよりも、「どういう構成になっているか」が評価の中心になってきます。人の感想によしあしはないので、内容面での評価が難しいためです。
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