常見:いいですね。スマート仲人。いや、いまや仲人をたてる人はごくわずかだと思いますが、その仲人って、何も仕事しないですからね。突然、部下の結婚を聞いて、披露宴で適当なスピーチをするくらいしか。
一同:(笑)。
『ゼクシィ』はどうしてこんなに強いのか
常見:ところで、これも編集長に聞きたかったことなのですけど。
神本:はい。
常見:『ゼクシィ』はなぜ、ここまで強いのですか?リクルートグループの事業の中でもドル箱事業と言われていますし、結婚するカップルの多くが買う媒体だと言われているわけですが。
神本:長年培ってきたブランドだということ、そして徹底的な花嫁目線ですかね。
常見:花嫁目線!「花嫁」と言い切るのがすごいと思います。誰の味方なのかというのが明確です。
神本:最近は男性読者も増えていますが、メインは花嫁ですね。だいたい読者の8割は女性、2割が男性ですね。帰省シーズンなどは、実家の親に結婚相手を紹介するという時期でもあるので、男性読者の割合が増えます。
常見:なるほど。ところで、「長年培ってきたブランド」とおっしゃいましたが、これも簡単なことではないと思うのですよ。というのも、リクルートグループには長年続いている媒体はたくさんありますけれど、失礼ですが、すべての媒体が強い媒体ではないと思うのです。一部の領域では、掲載料をめぐる価格競争も起きています。
また、すべての媒体が読者や広告主に愛されているわけでもないと思うのです。現に、どれとは言いませんが、マスコミで批判特集が組まれてしまう媒体もあるわけじゃないですか。そんな中で、なぜ『ゼクシィ』は強いのでしょう?
神本:とにかく、花嫁に寄り添う、彼女たちの役に立つということにこだわっているということですね。
伊藤:いつも、謙虚にいかなくちゃと思っています。その点はすごく気をつけていますね。本当に、花嫁の役に立っているのか、と。
神本:「プロポーズされたら、『ゼクシィ』」。そんな風に感じてくださっている花嫁さんも多いと感じているので、花嫁さんにとって本当に役立つ存在でなくてはという思いはすごく強いです。
常見:たしかに。いや、私が社員だったころ、社内で当時の『ゼクシィ』編集部の方にビデオを見せてもらったことがあったのです。結婚して、『ゼクシィ』のお世話になったカップルだったのですが、まさに花嫁が「いつか、結婚することになって、『ゼクシィ』を買うのが夢だった」というような話を、実に情熱的に話していたのです。まさに、「プロポーズされたら、『ゼクシィ』」なんだな、と。
ちなみに、突然、部屋に『ゼクシィ』を買って置いておいて、交際相手にプレッシャーをかけるというワザがあると、聞いたことがあります。
神本:それ、「ゼクハラ」って言うらしいんです(笑)。
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