「ゼクシィ」は、なぜここまで強いのだろうか

恋活新サービスに花嫁応援の本気度を見た

常見:やや乱暴な言い方ではありますが、誰もが結婚できたわけですよね。もっと言うと「就職できた」と。職場に正社員で入れば、その後は職場で出会いがあり、結婚できたわけですね。

貝瀬:でも、現在は職場での出会いが減る傾向にある。転職や非正規雇用者が増えましたし、職場の中で出会いを探せるような、濃い関係性が減っているのではないかと。そもそも、異性との新しい出会いの絶対量が減っているのがまず問題だと思います。

常見:そう、よく「結婚できないのはえり好みするからだ」とか言われるのですけど、これは個人の志向や、自己責任という話ではなく、社会問題だと思っています。

ネットでもリアルでも、つながりを作り出す

貝瀬雄一・リクルートゼクシィなび社長

貝瀬:これはいいことでもあるのですが、女性の社会進出が進んだことも一つの原因かと思っています。仕事は面白いという女性が増えるわけです。結果として晩婚化が進みます。結婚も出産も遅くなっていくのでは?と。

常見:やや古いたとえですが、まさに『働きマン』(安野モヨコ/講談社)が描いたような、仕事中毒の女性っていますよね。仕事ほど、恋愛、結婚は面白いのかという問いもあるわけで。

貝瀬:ただ、まだ恋愛や、結婚の相手が見つかればいいのですが。だんだん目が肥えてくるので、対象がいなくなってくるのですね。理想と現実がずれてくるのです。相手の年齢ですとか、年収を含めてです。このままでは出会えません。環境を理解しながら、適切なパートナーを探す、ナビゲーションが必要です。ずっとずれたまま進んでも、出会うことはできません。出会いの場をつくり、ナビゲートする。つながりを、ネットでもリアルでも作り出すことが必要だと思ったのです。

常見:なるほど。そう、ウェブ上で黙って探せと言われても、探せないのですね。ところで、この新サービス、スマホの恋活アプリに、婚活・恋活イベント、ウェブサービスに、婚活相談カウンターなど、かなり包括的なサービスだなと思いました。ウェブで勝手に探せというサービスとはまったく違いますよね。

貝瀬:ありがとうございます。

常見:ウェブの時代だからこそ、リアルな場とのミックスが重要になってきているように思います。それをうまく取り込んでいるな、と。検討はいつから始まったのですか?

貝瀬:2013年10月くらいからですね。『ゼクシィ』として、婚姻数の減少に向き合わなければならないと。社会のためになる事業にどう発展させるかを考えました。

常見:ネット×イベントというのは新しい価値を創造していますね。

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