「ベラベラ喋らない人」ほどうまくいく納得理由 「いや」「でも」合戦を終わらせた"ある方法"

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ここで思い返してみてください。

今日、あなたは誰と会話をしましたか? そして「よし、ここは聞くことに徹してみよう」と決めて、聞いてみた瞬間があったでしょうか。

あなたの生活のいたるところに、もっと「聞く」チャンスがあります。

・営業先で顧客の話を聞く
・上司、あるいは部下の話を聞く
・家族の話を聞く
・恋人や友達の話を聞く

こんなシーンで、もし何かうまくいっていないのだとしたら、「聞くスイッチ」を入れるだけで劇的に事態が好転する可能性があります。

あなたが「聞く」ことで、テコでも動かなかった相手が動き出したり、頑なだった心が開かれたり、誰かの悩みがすっきりしたりすることがあるのです。

会話の心理的安全性を高める

実はこれは、話を聞くプロである心理カウンセラーがやっていることと、とてもよく似ています。カウンセラーの「聞く技術」も、根っこにあるのは、まず黙って相手の話を聞くことです。

先ほどのエピソードを心理学(心理療法)的に説明するならば、徹底して聞くことで上司は「受容」と「共感」を感じられて、自然と考えが整理されて上司の中で「自己一致」が起こり、発言や行動が変わったのです。

聞き手の役割は、相手を受け入れる、認めることから始まります。

それが、相手の心を開くことになり、話しやすい雰囲気をつくることになります。

最近、企業の組織論の中で「心理的安全性」が重要視されています。

心理的安全性とは、組織行動学を研究するエドモンドソンが提唱した心理学用語で、ほかの人が自分の発言を否定したり、拒絶したりしないと安心できることです。心理的安全性を高めるとは、要するに躊躇せず何でも言える状態にすることといえます。

これは組織のマネジメントに限らず、会話においても同じく大切です。受容とは、相手が何を言っても受け止めて、自分の価値観や考え方とは関係なく、丸ごと認めて理解すること。そうすることで発言の心理的ハードルを下げ、会話の心理的安全性を高めることが、聞く技術なのです。

ここで1つ、すぐに使える便利な聞き方を紹介しましょう。

それは、「そうだよね」「そうですよね」「そっか」といった一言を返すこと。これは受容・共感・自己一致でいうと、受容を示す便利なフレーズです。

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