家事を忘れる夫に妻が考え出した納得の仕組み これで妻のイライラは解消、夫婦仲は良好に

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お願いした家事を忘れてしまう夫に、妻が考えたある仕掛けとは……(写真:saki/PIXTA)
「パートナーが家事を手伝ってくれない」「働き方やキャリアに口出しされる」「仕事と育児の両立がつらい」。こんな経験から「パートナーができたら、仕事と家庭、どちらかをあきらめなくてはいけない」と、考えてしまう人は少なくありません。
ですが、パートナーがいても、仕事と家庭を両立し、自分らしい人生を送ることはできます。そう語るのは、パートナーシップに関する社会課題を解決し、2人らしい生き方を支援する活動を行う、起業家のあつたゆかさんです。
あつたさんは「パートナーと家庭の共同経営者になり、フラットな関係で家庭の運営方針について相談する。そんな対話によって、2人は協力しあえる最高のチームになれます」と言います。あつたさん初の著書『仕事も家庭もうまくいく! 共働きのすごい対話術』から、そのヒントを紹介します(全3回、今回は3回目、1回目はこちら、2回目はこちらです)。

ユイさんとケントさんは、筆者のところに相談に来た共働きの夫婦です。妻のユイさんは、夫のケントさんにお願いしたい家事のタスクを毎朝口頭で伝えていたそうです。でもケントさんが忘れてしまうことが多く、「何度言ったらわかるの?」と、ユイさんはケントさんにいつも怒っていました。

夫の「家事忘れ」に悩んでいた妻

「お互い共働きで、家事に充てられる時間は変わらないのに、最近パートナーにいくら家事をお願いしても“忘れてた”と言ってやってくれないことが多いです。こっちも仕事で忙しいのに、なんで協力してくれないんだろうと、悲しくなります……」

これは、私のもとに多く寄せられるパートナーシップの悩みの1つです。お互いに働いているのに、自分が担当の家事をやってもらえなかったり、頼んでいた家事を忘れられたりすると、家庭運営に支障が出てきてしまいますよね。「なんでこっちが、やり忘れまでチェックしてタスク管理しなければいけないんだろう?」とモヤモヤする気持ちもよくわかります。

「不満を伝えても変わらない相手が悪いんです」

「この状況を招いてしまった自分が悪いと思います」

このようなケースでは、自分と相手、どちらかに責任の所在があると考えた対立構造になってしまっているケースが非常に多くあります。しかし、対話の目的は課題の解決であって、責任の所在を明らかにすることではありません。では、どう考えれば解決策を導けるのでしょうか。

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