8月にも大きな波が来る。原油価格は容易に100ドルを割らない《アフリカ・中東政情不安の影響/専門家に聞く》

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■中東限定というより新興国ドミノ、アジアにも波及の可能性

--中国などにも民主化デモは伝播している。

今回は中東限定というより新興国ドミノだと思う。中南米やアフリカ、アジアでも独裁、腐敗もある程度当てはまる現象だ。イスラム教徒の人口で言っても、中東よりアジアのほうが多く、案外もっと近くで問題が起こる可能性がある。

--イスラエル挑発とも言われるイランの状況はどうか。

今のイランにはそんな余裕はないのではないか。国民の言論統制や国民への監視は比較的強く、09年6月の大統領選後に反体制派のデモが行われ、弾圧された。今回も反政府デモが起きている。

米国としては、イランを追い込むため、反体制派のデモを呼びかけ、弾圧があれば、国際的な非難や制裁を加え、コーナーに追い込んで行く戦略と思われる。国際的に孤立し、弱体化による政策変更に追い込まれる可能性がある。

軍艦のスエズ運河通過は国民の目をそちらにそらすため。政府派、反政府派が固まり、一体化するために、わざわざ軍艦を派遣した。

--日本政府は今、どう対応すべきか。

日本には官民合わせて160日分の石油の備蓄があり、最悪の場合はその備蓄を取り崩せば供給が滞ることはない。それで5か月以上はしのげる。

ただ、日本は石油の輸入の90%弱を中東産原油に依存しており、長期的に中東依存・石油依存から脱却し、原子力を含めた代替エネルギーに注力していくことだろう。

はたなか・よしき
1950年東京都生まれ。74年、慶応義塾大学経済学部卒業後、富士銀行入行。中東経済研究所、国際経済研究所を経て現職。中東や北アフリカ諸国の王族、政治家、政府関係者、ビジネスマンに知己が多く、中東全域に豊富な人的ネットワークを有する。現在、ジェイ・エル・エナジー代表取締役を兼務。

(聞き手:中村 稔 =東洋経済オンライン)

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