50代から「挑戦できる人」「できない人」の決定差 中高年世代こそ「逃げ恥」精神が超重要なワケ

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50代以降こそ「逃げ恥」の精神が必要です(写真:8x10/PIXTA)
こう断言する成功者がいる。「逃げ道をつくる人は失敗する」「本気で挑戦するなら退路を断つべきだ」。しかしこの言葉を真に受けてはいけない。失敗して立ち直れなくなっても、彼らは責任を取ってくれない。むしろ大人ならば、生き残るための逃げ道をつくっておくべきである。
逃げ道があれば、困難を乗り越えられ、思い切った挑戦ができると、作家の有川真由美氏は述べる。同氏の新刊『50歳から花開く人、50歳で止まる人』から、「会社優先の生き方」ではなく、「自分優先の生き方」にシフトするための考え方を、3回にわたってお伝えする。今回は第2回。

「自ら退路を断つ」は、しんどくて長続きしない

私は「デビュー作が売れなければ、書く仕事はきっぱりとやめよう」と自ら退路を断ったことがあります。それまで雑誌のライティングや、複数のアルバイトをしていて、貧しくてもなんとか生活していたので、「まぁ、本が売れなくても、雑誌やアルバイトで食べていけばいいや」と逃げ道をつくりたくなかったのです。

そのため、これまでにない力がわいてきたように思います。しかし、「逃げ道がない」という状況は、「ここぞ」というときは効力を発揮しますが、ずっとその状態では、ほんとうにしんどいのです。

とくに、50歳からは「逃げ道を用意しておいたほうがいい」と強く思います。なぜなら、自分自身の人生に対して、責任があるからです。逃げ道がないばかりに、悲惨な末路をたどった人も少なくありません。

ある知人は、家を担保にして開業資金をつくり、店を開いたのに、コロナの影響でまったく客が入らず、開店休業状態。続けていても、だれも幸せにならないなか、ぐずぐずとやめる決断ができずに、大きな借金を背負ってしまったのです。

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