CM「i'm lovin' it」に英語教師が困る興味深い訳 中学英語で学ぶ「現在進行形」の本当の意味

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「変化の過程」を強調する進行形(応用)

The bird is dying. という文を和訳するとしたら、どうなりますか?

※dyingはdie「死ぬ」の-ingです。

「その鳥は死んでいる」と訳すと、それは「もはや生きていない」という意味になってしまいますね。ここでも途中だと意識して、「死んでいる途中だ」という内容を日本語で表すことが大切です。

be dying「死ぬ(命がなくなる)途中」→「死にかかっている」と訳せばOK です。dieという行為が「時間をかけながら起こる行為」だと考え、その途中の様子を描写しているわけです。

※問の解答例「その鳥は死にかかっている」(「まだ死んでいない」ことを伝える必要がある)。

Some species in the Galapagos Islands are dying off.

ガラパゴス諸島には絶滅しかかっている種もいる。 ※die off「絶滅する」
追加事項:die 系統の動詞(進行形の訳語が「~しつつある」となる動詞)

終了系: die「死ぬ」/drown「溺死する」/end「終わる」/arrive「到着する」/stop「止まる」/land「着陸する」

変化系:become・get「~になる」

進行形の応用と発展

「この瞬間」ではないことを表す進行形(応用)
I’m reading a one-thousand page novel.
今、1000ページの小説を読んでるんだ。

この文は「今この瞬間、本を開きながら」発言するときだけでなく、「今この瞬間を含まない」場面でも使えます。例えば食事しながら、「最近何にハマってるの?」に対して使うこともできるのです。

※文法書では「一定期間の間で使う進行形の用法」と説明されますが、常識(日本語と同じ感覚)で判断できるのでご安心を。「今この瞬間」は含まないにせよ、広く捉えれば「読んでいる途中」というニュアンスは、まさに先ほどの説明のとおりです。

「繰り返し」を強調する進行形(発展)

「途中」→「何度も繰り返す途中」と発展して、動作の反復を強調することもあります。例えば「いつもグチっている」とか「ドアを何度もノックし続けている」といった場合に使われます。

※be knockingを「ノックしつつある」と解釈するのは無理があるので、「何度もノックし続けている(その途中だ)」という意味で使われます(無理に覚えなくても文脈から読み取れます)。

He’s always complaining about poor service at restaurants.
彼はレストランのサービスの悪さにいっつも不満を言ってる。
※poor「(質が)劣る」/alwaysを伴って「なんか、いっつも~してるよねえ」というニュアンスになる
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