CM「i'm lovin' it」に英語教師が困る興味深い訳 中学英語で学ぶ「現在進行形」の本当の意味
have は「持っている」という意味では、中断・再開できない→進行形にできないのですが、「食べる・飲む」の意味なら中断・再開できる→進行形にできるというだけです。have のように「意味に応じて進行形の可能・不可能が分かれる動詞」はほかにもたくさんありますが、出てくるたびに5秒ルールで判断すればOKです。
taste「~な味がする」は「進行形にしない動詞」として扱われます。確かにワインの味が5秒ごとに中断・再開するわけがないので、この意味では進行形にできません。しかしtaste には「味見する」という意味もあり(「テイスティング」という言葉で有名)、味見であれば中断・再開可能→進行形可能となるのです。
あえて進行形を使うパターン
進行形にしない動詞(状態動詞)を「あえて進行形で使う」ことで、途中のニュアンスを強調できます。
例えばlive は5秒ごとに住むことを中断・再開できませんが、あえて進行形be living にすることで、「近いうちに中断する(いつかは別の場所での生活を再開する)」という雰囲気を伝えられます。
このように、進行形が途中→一時的というニュアンスを持ちます。
※「働いている」という日本語につられて、I’m working at ~と言ってしまうと、「一時的に~で働いている(近いうちに辞める)」と思われるかもしれません。普通は、I work at a bank.「銀行勤めです」となります。
この発想なら、be 動詞を進行形にすることもできます。普通は、You are very kind.「あなたは(常に)優しい」ですが、進行形で、You are being very kind.「(なんか)やけに優しいじゃん」と、「一時的に優しい」ことを表現できます。
B:No. Why?
A:Well, you’re being very kind today ...
A:何か私にしてほしいことでもあるの?
B:別に。何で?
A:いや、今日はやけに優しいから……
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