勉強とは限らない、子どもの「得意」を探せ! 子どもが"化ける"瞬間を見逃すな

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バランスよくこなす子か専門的能力を持つ子か、どちらが好ましいかということには、実はあまり意味がありません。人は皆それぞれ才能が違っていますし、生育環境が異なるため、一様に決めることはできません。

幼少期にある才能が開花する子もいますし、大器晩成で後々開花する人もいるでしょう。しかし、次のようなことを親御さんが意識する、しないとでは、才能の開花度合いが大きく異なるということは間違いなく言えます。

才能は通常、「得意なこと」「好きなこと」「(他者からみた)長所」にあります。それを上手にサポートしてあげると、”化ける”子が誕生します。

しかしこれがなかなかに難しいのです。人間は、人の短所を見る傾向があり、長所には目がいきにくいものです。

もちろん親として、子の生活習慣を正すことや、道徳的問題を正すことは必要です。しかし、親という立場になると、本来、そこまで口やかましく言うほどでもない雑多な事柄、短所が目につき、それをいじってしまいます。そうして勉強どころか、家族関係までもが悪化するような事態に陥りがちです。

子どもは本来、好奇心旺盛で、関心事は刻々と変わっていきます。そうした関心の連鎖の中で、親としてはそれらを否定するのではなく、応援していく姿勢が必要です。

親の思い込みや見栄によって、子どもを誘導するのではいけません。親自身が周囲の情報に振り回され、右往左往して子どもを不安がらせることなく、「子どもの人生のために適切な環境をつくる」という決意さえすれば、やがてお子さんは自らの最適な進路を自立的に選択していくはずです。

石田 勝紀 教育デザインラボ代表理事、教育評論家

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いしだ かつのり / Katsunori Ishida

1968年横浜生まれ。20歳で起業し、学習塾を創業。4000人以上の生徒に直接指導。講演会やセミナーを含め、5万人以上を指導。現在は「日本から 勉強が嫌いな子を1人残らずなくしたい」と、Mama Cafe、執筆、講演を精力的に行う。国際経営学修士(MBA)、教育学修士。著書に『子ども手帳』『子どもを叱り続ける人が知らない「5つの原則」』、『子どもの自己肯定感を高める10の魔法のことば』ほか多数。

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