ドカ食いで後悔する人を救う「増やす」食事方法 やせたいならむしろ食事回数を一日6回に

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代謝アップの要は、筋肉の発達。筋肉は糖質をガソリンとして動きます。たくさん食べてしっかりトレーニングをして、筋肉を強く大きく育てていくことで代謝は上がります。

簡単に言えば「食べても太らない」カラダとは、食べたものをガソリンとして燃やし、すべて使い切れるだけの筋肉を備えた「食べたぶんだけ燃やす」カラダということ。だから、除脂肪食を始める前や始めてすぐの今の段階から、食べることを恐れずに十分量をしっかり摂って、同時にみっちり鍛えることを習慣化しておくことが望ましいのです。

脳やカラダに「食べたぶんだけ燃やす」をインプットしておくことの利点は、2つ。まずは、カロリー調整のカードを切る際、元の摂取エネルギー量が多いため制限をかけても「けっこう」多い状態をつくれます。摂取量が多いのに絞れる、あの「食べて絞れ!」を体現できるわけですね。

除脂肪を進めるにあたり筋トレは必須

もうひとつは、摂取エネルギーを減らすと連動して消費エネルギーも減るという通例を無視して、摂取エネルギーを減らしても消費エネルギーが保たれるようになります。だからこそ、除脂肪を進めるにあたり筋トレは必須なのですが、世の全員が筋トレを軸に生活をしているわけではないことを、忘れてはいけません。

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そこでトレーニングを抜きでお伝えすると「活動前にバッチリ食べる。食後に活動予定がないときは、食べものの質を見て選び、量を抑える」が基本ルールです。そして、炭水化物の摂取は仕事(脳)のパフォーマンスアップにも力を発揮することにも触れておきましょう。

糖質は脳にとってもエネルギーです。対話への集中力やコミュニケーションの瞬発力が必要な場面に向かう前に、炭水化物(糖質+食物繊維)を入れておくといいパフォーマンスを発揮できます。

私の場合、朝から夜まで大学にいるためトレーニング開始が22時頃。1時間ほど鍛えてプロテインを飲み、夕食が23時。帰宅して就寝したいところですが、カラダを動かしスッキリしたところに夕食で糖質が入ってくることで集中力がグッと高まるのです。なので、0時までの30分集中で仕事をしてから帰宅するようにしています。疲れ果てた一日の最後なのに集中力が高まりつい止まらなくなることもあるくらい、糖質の恩恵を感じています。

そのほか、PとFに関してはすでにお伝えしたとおり。タンパク質は一日を通して定期的に摂取する意識を忘れずに(P摂取目安=体重1キログラムあたり1グラム/日。トレーニングをする人はその倍)、多く摂りたいときはトレーニング後にすると筋肉の成長によいです。

脂質は腹持ちがよいので空腹のコントロールにうまく活用していくこと。食物繊維は一度に大量に摂ると腸に負担がかかるので、P同様こまめに摂って、つねに腸のなかで発酵させておくイメージです。

岡田 隆 日本体育大学教授

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おかだ たかし / Takashi Okada

都立西高校、日本体育大学卒業、同大学院体育科学研究科修了。東京大学大学院総合文化研究科博士後期課程単位取得満期退学。トレーニング科学、スポーツ医学を専門的に学び、身体作りのスペシャリストとして活動。究極の実践研究としてボディビル競技を続けており、2023年にはWNBF世界選手権プロマスターズ部門で優勝。指導者としては、2012年から日本オリンピック委員会強化スタッフ(柔道)、柔道全日本男子チーム体力強化部門長を務め、2016年リオデジャネイロオリンピックでは、史上初となる柔道男子全7階級メダル制覇、2021年東京オリンピックでは史上最多5個の金メダル獲得などに貢献。これまで、文部科学省スポーツ功労者顕彰、日本オリンピック委員会奨励賞、讀賣新聞社日本スポーツ賞など受賞多数。

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