昨日(10月31日)の日銀・黒田東彦総裁の記者会見を見た。じっくり見た。やはり、この人は素晴らしく頭がいい。論理も明快で論旨は一貫している。昨年4月4日の異次元緩和から、何もぶれていない。やはり財務省の大先輩、財務省の歴史に残る大秀才という話は大げさではない。
天才かつ秀才だが、経済はわかっていない?
しかし、今回の日銀の金融政策決定会合においては、彼の結論も打ち出した政策も間違っている。何のための追加緩和なのか。量的質的緩和の拡大は何のためなのか。何のためにもならない金融緩和策を打ち出したのは、なぜなのか。
彼は経済の基本がわかっていないのではないか。そういう疑問がわいてきた。天才であり、秀才であるが、経済については理解していない。そう思わざるを得ない。
今回の追加緩和は大きなサプライズだった。日経平均株価は755円もの上昇となり、GPIFネタで200円程度上げていたこともあったが、そこからさらに500円上げた。これはまさにサプライズだった。そして、これは、追加緩和を自分の都合で要求していた短期筋の海外投機家にとっても同じだった。まさか、今だって?そういう声が聞こえそうな、金曜の午後1時過ぎの暴騰だった。
黒田総裁は記者会見でいつも通り、質問に丁寧に答えた。いつもに比べれば、自信満々ということではなかったが、いつも通り、ぶれなく筋を通し、また正直な黒田総裁らしい、自分の信念を率直に語る記者会見だった。
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