所持品ゼロ生活で気づいた「着る服がない」の真因 悩んだ末に「60点の服」ばかり着ていませんか

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チャレンジを始めたのは2020年の夏の終わり。

映画では、家じゅうのすべての道具を倉庫に預けて毎日取りに行くというシステムでしたが、さすがにそれは大変すぎるので自宅とは別に新しく家を借りて挑戦しています。また、下着や最初の服、コンタクト、その他マスクや消毒液などは初期装備としてノーカウントにしました。

これでかなりハードルが下がるのですが、それでも布団や包丁など基本的な道具のない生活は困難の連続で、人生をリセットしてレベル0からやり直しているような強烈な新鮮さがありました。

〈ルール〉
•自宅から1日1つだけモノを取り出せる
•食料の購入はOK(調味料は毎回カウントする)
•電気・ガス・水道のライフラインは完備
•最低限必要な初期装備を設定
•期間は100日間

日常で当たり前のように思っていたことが覆される場面もあれば、なぜこのことに気づかずに生きていたんだろうと思うこともあり、生まれて初めて「暮らす」ってどんなことなのか本気で考えました。それは、ただ生き延びるということとは違うものでした。

その中から、今回は「衣類に関する発見」をまとめてみようと思います。

100日間で選んだ衣類に関するモノたち

100日の間に選んだ衣服に関するアイテムの一部は以下のとおり。

・3日目…スニーカー
・5日目…パーカーワンピース
・11日目…洗濯機
・23日目…防寒レギンス 
・32日目…防寒インナートップス 
・45日目…パジャマ  ほか

<衣類に関する発見>

●いつも同じ服を着ていると思われてもなんの問題もない

人の目が気になる性格だ。また同じ服着てるって思われたら嫌だな、とつねに考えていた。人前に出る仕事も多いので、これはあの時も着たから……と、好きなのにそれ以降封印してしまう服もある。

そのくせ、今日会った人がどんな服を着ていたかは全然思い出せない。興味はある。おしゃれだなあ、という感想は持ったけれど、思い出そうとすると何色だったかすらよくわからない。きっとそういう人は多いと思う。

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