西武ライオンズがコロナ禍も埼玉密着を強める訳 ボールパーク構想を進め、野球普及活動も展開

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――マーケティングについて、今後、どんな取り組みを考えているのでしょうか?

前々からの弊社の課題として、日常生活の中にライオンズを感じられる製品をいかに増やしていくか、がありました。スタジアムに来ることをためらっているお客様にも、ライオンズの魅力をお届けできるということです。

昨年は、グループの川越プリンスホテルでは宴会場を借り切ってお客様を集めて試合の映像を見るイベントも実施し、付加価値としてライオンズOB選手がMCや解説もしました。これをはじめ、いろいろなオンラインイベントをやりましたが、リアルをベースとしたものとは違うファンサービスもあるのではないかと感じています。

ドームの内観(写真:©SEIBU Lions)

2017年に私は同僚とアメリカの球場を視察しました。MLBでは球場の外の広がりをうまく活用していました。うちはドーム球場ですが、屋根はあっても壁はない特殊なつくりになっています。だからその外周通路から外に広がる場所をうまく使って、遊戯施設やショップなどを充実させました。これもボールパーク構想の一環です。この考え方をさらに広げていこうと思います。

「お客様に見られることで選手が成長」

――ライオンズの二軍は併設する二軍球場を使用していました。これも改修工事をしたうえで、ネーミングライツによって「CAR3219フィールド」となりました。

二軍球場の改修に際してチームから言われたのは「お客様に見られることで選手がすごく成長する」ということです。誰も見られていないところで練習や試合をするのと、200、300人でも見ている人がいて緊張感を持ったところでやるのでは、成長の度合いが違うと。今回の改修で少しではありますが席を設けて有料化するのには、そういう意図もあります。昨年、東京オリンピック期間中にメットライフドームでファームの試合を行ったのですが、5000人くらいお客様が入りました。こういう形でファームの活性化も図っていきたいですね。

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