――厳しい入場者数の中で、物販は健闘したとのことですが、スポンサーなどの他のビジネスには影響はなかったのでしょうか?
ここ2年はいろんなスポンサー様に継続して支えていただいたなという印象ですが、今季に関してはさすがに「申しわけないけど」というお客様も少し出てきています。でもコンシューマーの売り上げほどの落ち込みはなかったのはありがたいですね。スポンサードの価値は単なる広告価値だけではなく、ライオンズに対して「がんばってもらいたいから、今までどおり支援します」という方もいらっしゃいます。そういうお客様に今後もお応えしていきたいです。
コロナ禍で球場内の応援スタイルも変化
――観客動員の上限が設定される中で、ファンクラブの運営にはどんな影響があったのでしょうか?
ファンクラブ会員の方からも入場券の抽選が当たらない、チケットが取れないという声もたくさんいただきました。また球場内の応援スタイルも変わりました。連覇した2018年、2019年は、試合中、得点圏にランナーが進んだときにチャンステーマが流れると球場が一体となって相手チームを声で圧倒しました。ファンとチームが一体化して連覇を成し遂げたという経験をしたばかりだったので、それができなくなったのは本当に痛いなと思いました。
ただそんな中でもコロナ禍以後は、実際に応援団の方に演奏していただいた音を球場で流しました。どのタイミングでどの曲を流すかについても、応援団の方にゆだねて雰囲気づくりをしましたので、他の球場にはない臨場感を与えられたのではないかと思います。ライオンズのファンの方は球場が決めたコロナ対策をしっかり守ってくださいました。「コロナを出さない、蔓延させない」という考えを球団と共有して応援してくださったと思います。
――オミクロン株の蔓延で、先行きは不透明になりつつありますが、2022年についてはどんな見通しを立てているのでしょうか?
本当にファンの方々が戻っていただけるのかについては、正直、わからないというところです。NPBは昨年末の時点でワクチン検査パッケージの適用によって100%の観客動員を目指す方針でしたので、少し明るい兆しかと思っていましたが、オミクロン株が蔓延し始めているので予断を許さない状況です。
先ほども言いましたように、応援するのが楽しくて来てくださるお客様に、声は出せないけれども音で応援することができる「ハリセンボード」というグッズを配布したりもしました。それだけでなくSNSなどでお客様の意向をキャッチしてサービスに生かしていこうと思っています。
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