ゾンビ人気沸騰中! 『ウォーキング・デッド』

極限状態で最も怖いのは、実は人間

 アメリカのドラマのクオリティは、ここ10年で格段にアップしている。地上波をしのぐ勢いで、ケーブル局が質の高いオリジナルドラマを作り、最近ではインターネット配信ドラマも映画並みのクオリティを誇っている。そんなアメリカのドラマを中心に、世界各国の海外ドラマの中から、海外ドラマ・ライターの今祥枝が“大人”のビジネスパーソンに向けて骨太な作品を紹介。話題の新作から過去の秀作まで、独自の視点で斬っていく。週末、自宅で海外ドラマを楽しみながら、グローバルな教養も身に付く!

単なるホラーではなく、濃密な人間ドラマ

『ウォーキング・デッド DVD BOX』9500円(税抜)
発売元・販売元:KADOKAWA 角川書店
(C)2010 American Movie Classic Company, LLC. All Rights Reserved.

現在、多くの人がイメージするゾンビ像を決定づけたのは、ゾンビ映画の第一人者であるジョージ・A・ロメロ監督の『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』(1968年)である。その10年後、同監督による『ゾンビ』が世界中で大ヒットして以来、熱心なファンを獲得している“ゾンビもの”は、現在ではジャンルのひとつとして成立していると言っていい。

だが、これまでは映画やゲーム、コミックなどが主流であり、一部のジャンルのファン、マニアのものだという認識が強かった。その垣根を取り払い、より広く一般化させたのがTVシリーズの『ウォーキング・デッド』(2010年~)である。

アメリカではこの10月に放送されたシーズン5の初回で、録画視聴を含めると2200万人以上が視聴。過去最高の驚異的な数字を記録した(アメリカではデジタルビデオレコーダーの7日以内の再生数までカウントした数字が発表されている)。ゾンビやホラーとは無縁だった人やゾンビ嫌いを公言している著名人の中にも、本作だけは見ているという人が多いというのも、この数字をみるとうなずける。最大の理由は、ホラーだと思って見たら、意外にも濃密な人間ドラマとしての要素が強いからだろう。

第24回はこの『ウォーキング・デッド』を紹介しよう。映画『ショーシャンクの空に』(1994年)の監督フランク・ダラボンが企画し(製作総指揮はシーズン2まで)、ロバート・カークマンほかによるグラフィック・ノベルをベースにしたドラマである。

ゾンビものが苦手な人も熱狂
次ページ生存者同志の覇権争いも
ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 今見るべきネット配信番組
  • 世相をリアルに映し出す 流転タクシー
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
  • 最新の週刊東洋経済
トレンドライブラリーAD
人気の動画
ひろゆき感動「難病61歳の人生サイボーグ化計画」
ひろゆき感動「難病61歳の人生サイボーグ化計画」
優秀なはずの上司の下で部下が育たない根本理由
優秀なはずの上司の下で部下が育たない根本理由
面接や説明会で採用者が嫌う「9つのNG質問」
面接や説明会で採用者が嫌う「9つのNG質問」
会社にとって「一番お荷物になる社員」5つの条件
会社にとって「一番お荷物になる社員」5つの条件
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
生前贈与がダメになる<br>相続の新常識

相続をめぐる環境が激変しています。年110万円まで非課税だった生前贈与が税制改正により認められなくなる可能性も。本特集では相続の基本から、よくあるトラブルと解消法、最新路線価に基づく相続税額、さらに生前贈与の将来動向まで取り上げました。

東洋経済education×ICT