『24-TWENTY FOUR-』のスタッフが挑む意欲作
アメリカ同時多発テロ以降、欧米の市民社会はイスラム過激派のテロの脅威にさらされ続けている。アメリカのエンタメにおいても9.11のアフターマス(余波)を描くことは定番中の定番。TVドラマでは、いかなるジャンルにおいてもテロを扱ったエピソードがないシリーズはないというほど、頻繁に目にする題材だ。
テロの脅威と闘うドラマの代表格には、9.11の直後にスタートした『24-TWENTY FOUR-』がある。現実を先取りしたリアリティに今さらながらに驚かされるが、ジャックの超人的な活躍ぶりを含めて、娯楽性が強いシリーズだ。
その『24-TWENTY FOUR-』のスタッフが、起こりうる第2の9.11の脅威に、真っ向から取り組んだ意欲作が『HOMELAND/ホームランド』だ。もともとアメリカのエンタメは時事ネタを取り込むことに長けているが、本作は現在進行形の中東問題におけるアメリカの苦悩と矛盾に鋭く切り込んだ、まれにみる社会派エンターテインメントの秀作である。
第23回は、エミー賞やゴールデン・グローブ賞ほか、数々の賞に輝く『HOMLAND/ホームランド』(2011年〜)を紹介しよう。
『HOMELAND/ホームランド』100倍楽しむ方法
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