不倫ドラマは概して人気が高い
不倫を題材にしたエンタメ作品は数多い。が、不倫ほど取り扱い注意の題材もない。
ライターとしての筆者の個人的な経験から言えば、不倫をメインにした映画やドラマを、特に女性誌などで紹介する際には、全面的に肯定していると読者に受け取られないよう細心の注意を払うことになる。それがたとえ、不倫から始った純愛を描いた作品だとしても。
しかし、不倫を扱ったドラマは概して人気が高い。『デスパレートな妻たち』や『スキャンダル』など、不倫が重要な要素となるスキャンダラスでゴシッピィな内容の大ヒットシリーズは多い。
日本でも、前クールで『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』が、ちょっとした評判を呼んだ。直木賞作家・角田光代の同名小説を映画化した話題作『紙の月』(11月12日公開)では、宮沢りえ扮する平凡な主婦が、大学生との不倫におぼれて会社のカネを横領してしまう(原田知世主演のTVシリーズ版とはまた違った解釈で比較してみるのも一興)。少し前には、『セカンド・バージン』もはやったっけ。
要するに、不倫が人を引き付け、興味の尽きないテーマであることは間違いない。「やだわー、最低!」「(人には言えないけど)わかる!」も含めて、なんだかんだ言いながら見てしまうのが、この手のドラマの醍醐味なのだ。
第25回は、人生に迷える4人のアラフォー女性の恋愛を描いた、英国ドラマ『ミストレス』を紹介しよう。メインとなるのは、大学時代からの親友同士4人。以下が、それぞれが置かれている状況である。
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