不倫から始まった恋愛は幸せになれるのか? アラフォー4人の恋愛模様『ミストレス』

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ついこの前まで「運命の人に出会った」などと言っていたのに、わずか数カ月後にはまったく名前を聞いたこともない相手との結婚報告が届く。しかも、妊娠何カ月って……、運命の人と二股かけてたということ?とか、おしどり夫婦として知られていて、仕事ぶりもまじめでとても不倫なんてするタイプには思えない2人の離婚の原因が、実はダブル不倫だったとか。筆者の周りだけでも、びっくりするような例はいくつもある。

だから、ドラマを見るときに思うのは、必ずしも全面的に共感できるキャラクターは必要ではないということだ。時に想像もつかない行動を取るのが人間であり、なぜこうしないのか、なぜそんな行動を取るのか?とやきもきしながら、自分では体験できないことや、未知の世界について考えたり、へー!(または、えー?)と思って楽しむことができるのだから。

『ミストレス』は、その辺の各キャラクターに対する反発と説得力のバランスが、絶妙にうまい。

なぜこの人物が嫌いなのか、自分の心を見つめてみよう

ここで、ひとつ考えてみたいのが、誰かに対する強烈な反発は、何らかの嫉妬や羨望が混じっている場合が少なくないこと。どこかで自分と似た“何か”を感じるからかもしれない。よって、猛烈にイラつくキャラクターがいた場合は、なぜこの人物が嫌いなのかを、自分の心の中を見つめてよーく考えてみるといい。これは、実際の人間関係において、感情的に「とにかく、あの人が嫌い、苦手」という状況に陥った場合にも役立つ方法だと思う。

さて、彼女たちは怒濤のシーズン1を通して、そうとう痛い目に遭いながらも、「愛は何よりも尊いわ」という、あるキャラクターのセリフに代表されるように、しぶとく愛をあきらめない。

しかし、そのことによって、周りの人に迷惑をかけてしまうことが、すべて「愛は尊い」で片付けられるはずもない。実際に、彼女たちにはつねに罪悪感が付きまとう。自分の気持ちよりも子供や夫など家族に対する責任を重視するべきだという結論に至るならば、視聴者の共感は得られるかもしれない。ドラマとして、面白いかどうかは別として。

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