日本初?「漫才授業」で学校を沸かす芸人の正体 「アンダーエイジ」が岩手に移住した深いワケ

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「漫才授業」で、生徒たちが披露した漫才について講評するアンダーエイジの2人。2021年2月24日、盛岡市立土淵中学校(写真:吉本興業提供)
東京や大阪で成功するだけが人生ではない。それは芸人の世界でも同じだ。都会で売れるという目標を捨て、あえて地方での活躍を目指した「よしもと住みます芸人」たちに密着する本連載。
第4回では、今では岩手県の複数の中学校で正式なカリキュラムとして支持されている「漫才授業」の立ち上げ人、アンダーエイジの2人に迫る。クラスで目立たなかった子が、漫才を機に人気者として注目を集めることも。気になるその内容とは? 執筆者はルポライターの西岡研介氏。過去記事はこちら

吉本が作る「新たな教育機関」

2021年11月1日、吉本興業の東京本部で、あるプロジェクトの記者会見が開かれた。

岩手県紫波町と「株式会社オガール」、そして吉本興業の3者が連携。同町で来年3月に閉校する小学校を利用し、地域再生に必要な人材の育成を目指す新たな教育機関「吉本・オガール地方創生アカデミー」(2023年開校予定)設立に向けての記者発表だった。

紫波町では2009年から約7年がかりで、財政難から開発計画が頓挫した「紫波中央駅」前10ヘクタールの町有地を、地元企業の協力を得て、「PPP」(パブリック・プライベート・パートナーシップ=公民連携)の手法で再生させた。

地元の言葉で「成長する」という意味の「おがる」と、フランス語で「駅」を表わす「Gare」(ガール)から名付けられた、この「オガール」プロジェクトは、それまで10年以上、塩漬け状態になり、「日本一高い雪捨て場」といわれていた遊休地を、図書館や産直センター、宿泊施設などを備えた新たな街に生まれ変わらせたのだ。

2016年のフルオープン以来、年間約80万人が訪れ、他の自治体などからの視察が3年連続で全国1位となったオガールは、「PPPのお手本」ともいわれるが、その街を運営する「株式会社オガール」が、今度は吉本興業と手を組み、紫波町内で新たに創ろうというのが冒頭の「アカデミー」である。

会見では、「アカデミー」創設に向けての、同町とオガール、吉本の3者による包括連携協定が締結されたのだが、この会見の進行役を務めたのが、紫波町からほど近い花巻市出身で、「岩手県住みます芸人」として活動する熊谷由輔(39歳)と、結城多聞(39歳、山形市出身)のコンビ「アンダーエイジ」だった。

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