長い期間で利益をキッチリと出し続けているのは、どんな企業なのか。東洋経済オンラインはそんな観点から、過去10年にわたって純利益を積み上げてきた企業を独自に調べ、ランキングを配信してきました。
年度ごとの利益の積み上げ方を見ていくと、実は各社各様の特徴が浮かび上がってきます。毎年一定程度の利益を積み上げる会社がある一方で、大きな浮き沈みがありながらも最終的に大きな利益を積み上げる会社などもあります。
これらの違いがわかりやすいように、棒グラフの増減と入れ替わりで、企業の状況を視覚的に見られるアニメーションを用いてランキングを作成しました。対象は直近の積み上げ純利益を基準にトップ20位に入り、かつ10年以上上場を続けている会社に限定。
データは2010年4月期~2021年3月期の有価証券報告書ベースの開示を用いています。なお、各年度中に決算期変更があるケースは合計値を利用しました。
断トツのトヨタ自動車を追いかける企業
まず、ランキングスタートの2011年はホンダがトップ、2012年はNTTが1位と、当初は1年おきに首位が交代しました。その後、2013年にトヨタ自動車が1位に躍り出ると、順調に純利益を積み上げ続け、そのまま他社を引き離していきます。
トヨタ自動車に抜かれた後はランキング2位の座は、NTTがずっと守っていましたが、ソフトバンクグループが2016年以降に利益の積み上げを加速し、2018年についに2位になります。
その後、投資先の株価の下落等による巨額損失の計上などもあり、2019年には積み上げた利益を一気に減らす局面もあったものの、直近は大きな純利益を積み上げ、再び2位に返り咲いています。
ソニーは過去の赤字の解消ができずに、棒グラフにも表示されていなかったものの、2018年になって始めて黒字化すると、この2年で大きな利益を積み上げて、急激に順位を伸ばしつつあります。
2011年時点でトヨタ自動車と1000億円弱の差しかなかった、日産自動車ですが、この10年で次第にその差が大きくなります。直近では15兆円の差となっていることがわかります。
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