東洋経済オンラインでは、これまでにさまざまな観点のランキングを配信してきました。ランキング上位は名だたる企業ばかりですが、過去10年、20年とさかのぼると、大きな変動が起きていることがわかります。
今回は、過去10年の「平均年収ランキング」トップ20位に入る企業の移り変わりを調査。栄枯盛衰を視覚的に見られるアニメーションを用いて、レースを繰り広げているような形でランキングを作成しました。
対象は上場を11年以上続けている会社に限定。データは2010年4月期~2021年3月期の有価証券報告書の単体ベースの開示を利用しています。なお、各年度中に決算期変更がある場合は、その平均値としました。
高給の業界の中でも明暗が分かれる
まず、ランキングトップを見ていきます。平均年収トップは2011年時点ではスクウェア・エニックス・ホールディングス。3年間断トツでトップだった同社に代わり、2014年に首位に立ったのはTBSホールディングスです。
しかしトップだったのはこの1年だけで、2015~2019年にかけてはキーエンスがトップの座につきます。その後、2011年時点の平均年収が764万円だった日本商業開発が、2020年には首位に立つ場面もありました。直近ではキーエンスが1751万円で再びトップに返り咲きました。
この他に大きくジャンプアップした企業として、不動産賃貸業を展開するヒューリックが挙げられます。平均年収を算出する従業員規模に変化はあるものの、2011年は801万円だったのが2021年は1708万円まで増加しています。
このほか、橋梁や道路などの補修を手がけるショーボンドホールディングスや半導体装置メーカーのレーザーテックは業績の堅調さを背景に、直近で年収を増加させていることがわかります。
高給で知られる業界の中でも明暗はあるようです。総合商社の年収水準が伸びている一方で、民放キー局は伸び悩んでいる様子が浮かび上がってきました。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら