日本の基幹産業の1つと言える自動車産業。現在上場している完成車メーカー9社はこれまで激しい競争を繰り広げてきました。最も基礎的な指標である売上高の推移を見ていくと、自動車業界の中での栄枯盛衰がよくわかります。
東洋経済オンラインは今回、上場を直近20年以上続けている日本の完成車メーカー9社を対象に売上高ランキングを作成。売上高の増減を視覚化できるアニメーションを用いて、レースを繰り広げているような形で表現しました。
データは2001年3月期~2021年3月期の有価証券報告書・連結ベースの値を使用しています。会計基準は開示時点の各社の基準に基づきます。
(外部配信先では図を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)
磐石なトヨタ自動車と熾烈な2位争い
トヨタ自動車が一貫して売上高のトップに君臨します。2001年に約13兆円程度だった売上高を着実に伸ばしていき、他社を引き離していく様子が見られます。2019年には30兆円を突破し、この20年で売上高を倍増させたことがわかります。
2000年代半ば~2010年代の前半にかけては、ホンダと日産自動車の間で2位争いが繰り広げられました。10兆円台で激しい戦いとなっていましたが、ガバナンスの問題が出た日産自動車が低迷、ここ数年の新型コロナの影響も大きく、直近では大きな差に広がっていきました。
2001年に業界のトップ3に次ぐ4番手に君臨していたのは、三菱自動車でした。2000年のリコール問題の発生を契機に低迷、2004年にはさらにリコール隠し問題が拡大したことで、マツダと順位が入れ替わることになります。
これ以降、順位が下がり続け、2013年には普通車メーカーの中で最下位に、直近では商用車メーカーを入れても最も売上高が小さい規模になりました。
一方で、SUBARUは2001年に8位だったものの、2010年以降に北米での自動車販売が好調で2017年には業界の4位に上昇するなど、堅調に売上高を伸ばしてきたことがわかります。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら