副業ではなく、「複業」こそ人生を豊かにするワケ 視点さえ変えれば誰でも「複業家」になれる

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まさにこれこそが、複業の効果です。皆さんは仕事に何を求めますか? 「収入だけ」と答える人もいるかもしれませんが、それ以外に、やりがい、周りからの感謝、自分の成長と答える人も少なくないのでは?

会社員だった頃の僕もそうでしたが、1つの会社で収入ややりがい、成長など、すべての要素を満たすのは、なかなか難しいものです。やりがいはあるけれど給料が低かったり、逆に、給料はそこそこもらえて安定もしているけれど、やりがいや成長を実感できなかったり……。

今の仕事で充足できない要素を、別の仕事で埋めることができるのが、複業の効果です。その対価は収入、金銭とは限りません。人とのつながりや経験など、今の仕事だけでは満たされなかったものを満たせるのなら、それも金銭と同じような立派な報酬です。

起きてから寝るまで、を思い出してみよう

「会社に行って帰るだけの生活だから、自分には複業の芽なんて見当たらない」などと、半信半疑の人もいるでしょう。では、思い出してみてください。昨日でも今日でもいいのですが、朝起きてからの数時間、どのように過ごしていましたか?

『出世しなくても、幸せに働けます。 複数の仕事で自分を満たす生き方』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトへジャンプします)

「今度出場するマラソン大会に向けて、30分間走ってきました」
「愛犬と散歩に行って、近所のペット友達と話が盛り上がりました」
 などという、アウトドア派な人。

「カフェ風の朝ごはんが好きなので、フレンチトーストを作りました」
「半身浴にハマっているので、お風呂にゆっくり浸かりました」
 というように、インドア派な人。

はたまた、夜型の人だったら、「出勤ギリギリまで寝ていました」という人もいるのではないでしょうか。各々、その人らしい時間の使い方をしていると思います。このように、朝のたった数時間を切り取ってみても、同じように過ごしている人は意外と見つからないものです。

1日24時間、平等に与えられているこの時間をどう使っているか。実は、この時間の使い方に目を向けることが、複業の芽を見つけるために重要です。時間の使い方にこそ、その人の興味・関心が表れるからです。しかも、興味・関心があって普段何気なく続けていることが、もし誰かの役に立つことだったら?! 誰かに「ありがとう」と言ってもらえたら?

そんな活動を「複業」と呼んでいいなら、ワクワクしてきませんか?もっと時間を使いたいと思いませんか?ワクワクするのは、きっと「自分ならではの価値」を提供できているからです。誰かの役に立つことに喜びを感じる。そんな活動をしている自分を好きになる。その循環を生み出すことが、本当に幸せな働き方であり、生き方なのではないかと僕は思います。

中村 龍太 複業家

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なかむらりゅうた / Ryuta Nakamura

1964年、広島県生まれ。日本大学卒業後、1986年に日本電気(NEC)入社。1997年、マイクロソフトに転職し、いくつもの新規事業の立ち上げに従事。2013年、サイボウズとダンクソフトに同時に転職、複業を開始。さらに、2015年にはNKアグリの提携社員として就農。現在は、コラボワークス、サイボウズ、自営農家のポートフォリオワーカー。2016年、「働き方改革に関する総理と現場との意見交換会」で副業の実態を説明。一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会で、パラレルキャリア推進プロジェクトのリーダーを務めるなど、複業のエバンジェリストとしても活躍中。

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