日本の女性社長が令和でも「1割未満」に留まる訳 女性経営者の支援を行う横田響子氏に聞いた
女性社長のバックグラウンドは多様
――日本の女性社長の割合は1割未満と、男性に比べると圧倒的に少ないのが現状です。
確かにまだ少ないのですが、ここ10〜15年の間の推移を見ると、女性社長の比率は倍増し、層が厚くなりました。今、女性社長は、個人事業主も含めると国内で150万人ほどおり、そのバックグラウンドは男性に比べて多様です。社内昇格はまだ少ないのですが、企業でバリバリ働いたすえに独立した人、主婦から一念発起して起業した人、子どもを育てながら長年大企業の管理職を務め、子どもが大学に入って親元を離れたことをきっかけに「組織論の中で動くのではなく、純粋に仕事がしたい」と起業を決断した人などです。
活躍の場にもバリエーションがあります。ベンチャーキャピタルから巨額の資金調達をして、大きな会社を作る人だけが成功者ではない。たとえば、地方で社員数名の企業を経営しながら、地域社会への深い知見を買われて地元の審議会で貢献している人がたくさんいます。
そして5年ほど前からは、資金調達に成功して事業をスケールさせていくような女性起業家もかなり増えてきました。こうした女性たちが、他社の社外取締役として経営能力を生かす機会も多くなってきています。
――活躍の場が広がった背景とは?
端緒となったのは、2000年頃になってインターネットが一般にも普及し始めたことです。これにより、多額の資金が手元になくても起業が可能になりました。ちょうどそのころ、女性のための起業塾も始まって、普通の女性が「起業っていう選択肢もあるんだ!」と気がついた。
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