シンガポールのカジノは、なぜ成功したのか 2施設で年間営業利益が2000億円に

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マリーナベイサンズの威容

今では統合リゾート(IR)が最大の観光スポットになっているシンガポールですが、我が国と同様、カジノ解禁への歴史は長いものでした。1985年、2002年とカジノ開設の政治議論が盛り上がりましたが、それぞれ当時の有力者により却下された経緯があります。

2004年にはシンガポール通商産業省がカジノ開設を改めて提案し、2005年にカジノ合法化が閣議決定されました。方針変更の大きな理由は、アジアにおける都市間競争が激化する中、シンガポールの地位が相対的に低下する懸念が台頭したことです。とくに、中国経済の台頭、マカオにおけるカジノ観光産業の飛躍は大きな脅威と映りました。

そうした中、「建国の父」であり、依然として強い政治力を持つリー・クアンユー氏がカジノ反対の立場を撤回。2011年に2つの統合リゾート(IR)が開業しました。

政府はカジノに対し、慎重な姿勢を維持

ただし、シンガポール政府は合法化後もカジノに対して慎重な立場を崩していません。政府は、自国企業のカジノ事業への関与、自国民の過度なカジノ訪問を警戒しています。カジノの社会的な負の側面、すなわち依存症、勤労意欲減退、反社会勢力の関与などをリスク視しているからです。

2011年時点、2つのIRが開業し、その成功が注目された時点でも、地域開発青少年スポーツ省担当大臣 (Minister of Community Development, Youth and Sports、MCYS)は「我々はギャンブルを決してノーマルな存在、ファッショナブルな存在、名誉の称号にはしない。今後もこれまで同様、カジノを悪徳と位置付ける」と述べています。

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