あなたはどのタイプ?「働く人としての価値」4種 キャリア構築に役立つ「マーケティングの英知」
『マーケターのように生きろ』では、企業のマーケティング担当者が自社の商品やサービスを開発したり、広く知ってもらうために使っているマーケティングの考え方を、「自分の生き方」に応用し、キャリアを構築することを提唱しています。そのためには、まずは「自分の価値」を再考し、高めていく必要があります。
マーケティングにおける「価値」という言葉は、一般的に使われている「価値」とは少し違う意味合いが含まれています。マーケティングでの「価値」は、相手、つまりお客様が「知覚」できる違いのことを言います。逆に言うと、気がつかれない、または感じることのできない違いは「価値」ではありません。
例えばミネラルウォーターの「ボルビック」と、地元のスーパーのプライベートブランド品には、同じ軟水であれば味や効果効能の差はほとんどありません。ではそれらの商品がまったく同じ価値かというと、そんなこともなく、一般的にこの2つの商品には価格差がありますよね。すると、「味」や「効果効能」以外の部分に価値の違いが潜んでいるはずです。
商品・サービスの「価値」は、4種類に分けられる
このように、一言で「価値」と言っても、さまざまな視点が考えられます。私はこういったさまざまな価値を、2×2のマトリクスで示される4つの象限に分けて整理しています。これが「価値の4象限」です。
横軸は、「機能的」か「情緒的」で分けています。機能的というのは、「役に立つ」ということになります。一方、情緒的というのは役に立つか立たないではなく、「意味がある」かどうかということです。この言い回しは著述家の山口周さんの表現を拝借しています。価値は、まずこの2つで分けることができます。
もう1つの縦軸では「顕在的」か「潜在的」かで価値を分けています。顕在的というのは、いま目の前にある課題・問題に関することです。潜在的のほうは、いま目の前には現れていないけれど、確実に存在することと理解してください。
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