就活生を翻弄する「コミュ力」その意外な正体 「サークルの代表経験」が武器にならない理由
2022年4月入社に向けた就職活動が本格化しています。ここで就活生にとって悩ましいのが、「コミュニケーション能力」です。
日本経団連が調査した「企業が社員採用時に求める資質」によると、2004年から今日まで16年連続で「コミュニケーション能力」が第1位です。複数回答の上位5位までで、近年8割以上の企業がコミュ力を求めています。
ただ、コミュニケーションは挨拶・会議・商談・プレゼンテーション・トラブル対応・報告書作成などさまざまで、「コミュニケーション能力」といっても漠然としています。多くの企業が採用で就活生に求めることを詳しくは開示しておらず、就活生は対応に苦慮しています。
今回、企業の人事部門の責任者・採用担当者19名へのアンケート調査とうち6名へのヒアリングを行いました。その結果をもとに、企業が就活生に求めるコミュニケーション能力(以下、コミュ力)について考えてみましょう。
やはり企業はコミュ力を重視している
アンケートでは、まず企業が社員採用時にコミュ力を重視しているのかを改めて確認しました。
はい:17社
いいえ:2社
やはり経団連の調査と同じく、大半の企業がコミュ力を重視しています。「いいえ」と回答したうちの1社も、次のようにコメントしています。
「近年、平均的に就活生のコミュ力が上がっています。主体性やチャレンジ精神など他の要素と比べて重要性が相対的に低下しているというだけで、コミュ力が必要ないとは考えていません。コミュ力が足りない学生は、普通に落としています」(精密機械)
次に、「はい」と回答した17社に、重視するコミュ力の定義を尋ねました。
定義している:11社
定義していない:6社
ここで「定義していない」と回答した6社について、「重視しているのに、ちゃんと定義していないわけ?」と思われるかもしれませんが、そうでもなさそうです。
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