経営幹部から「声がかかる」管理職は何が違うか

「雇用大激変時代」でも生き残る管理職の条件

「〇〇さんといえば〇〇の専門家」と思われるような「売り」が重要になる(写真:xiangtao/PIXTA)
チーム運営、部下育成、DX対応……「ジョブ型」雇用でも生き残る管理職の条件とは何か。元外資系エグゼクティブで、『管理職3年目の教科書』の著者・櫻田毅氏が、大激変時代に求められる管理職像「スペシャリストマネジャー」とは何かを解説する。

専門性を再結集するときに声がかかるか

約5億年前のカンブリア紀と呼ばれる時代に地球上の動物の種類が一気に多様化、増大化したと言われており、それは「カンブリア爆発」と呼ばれています。

『管理職3年目の教科書』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

そして第4次産業革命のいま、「テクノロジーのカンブリア爆発」が起きようとしています。AI、ビッグデータ、IoTやロボット化などのデジタル技術の飛躍的な進化と拡大により、新たなテクノロジーとそれを使った新しいビジネスが爆発的に生まれているのです。

そこで同時に進んでいるのが「専門性の多様化と細分化」です。生物の進化系統図が次々と枝分かれして大きく広がっていくように、専門的な要素もさまざまな分野で次々と枝分かれして広がっています。

こうなると、個人で対応できることの範囲が限られてくるため、新しい分野へ取り組んだり、高度な問題を解決しようとするときには、それぞれの分野で突出した専門性を持つ人からなる上質の人材ポートフォリオが必要となってきます。多様化、細分化した専門性を、必要なときに、必要な形で、必要な分だけ再集結させるのです。

このような環境下で働く私たち、とくに管理職にとって大切なことは、そこで「声がかかる人」であることです。そのためには管理職であることよりも、「○○の専門家である○○さん」という個人名で認知されていることのほうが大切です。

たとえば、企業が急速な環境変化に対応していこうとすると、どの組織が担当すべきかが明確でない新規案件が出てきます。そのときに経営者が思い浮かべるのは、組織の名前ではなく「できそうな人の顔」です。「第三開発課にやってもらおう」ではなく「高橋課長なら何とかしてくれるだろう」という判断によって、結果的に高橋第三開発課長のチームに声がかかることになるのです。

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