三菱UFJ、「半沢頭取」が逆風下で挑む抜本改革 「13人抜き」エースが描く銀行の生存戦略とは?

経営課題の解決で成長余地はある
――銀行の成長性をどう見通していますか。
国内商業銀行の業務のうち、預金・貸し出しについて言えば、厳しいのは間違いない。純粋に利ザヤが縮小しているからだ。ここを改善するのが(成長への)いちばん大きな道ではあるものの、残念ながら当面の間は無理だと言わざるをえない。
一方で取引先の経営課題を解決し、手数料をいただく余地は十分にある。コロナ禍において経営課題を感じていない顧客はいない。アフターコロナへの対応、デジタル化の進展、非対面取引の増加に加え、気候変動にも対応しなければいけない。
こうした課題に対し、顧客に言われてから動くのではなく、自ら(解決策を)提案する。これはわれわれがやりきれていなかった部分だ。タイミングをとらえた提案をきちんと行えば、収益を上げることはできる。コスト削減と両軸で取り組み、収益性を上げていく。
――収益力を高めるうえで特に重点を置く分野は?
3つある。国内収益基盤の強化、グローバル事業の強靭化、環境・社会課題の解決への貢献だ。
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