あおぞら銀「メガでも地銀でもない」戦略のわけ

ネット銀設立、地銀支援や不良債権ビジネスも

メガバンクでも、地方銀行でもない、「中途半端」な立ち位置を生かし、あおぞら銀行が攻勢に出ている(撮影:尾形文繁)
低金利が長期化することによる預貸収益の縮小、デジタル化への対応など、銀行業界が大変革期を迎えている。
そんな中、地方銀行との連携やネット銀行の設立など、ユニークなビジネスを展開しているのが日本債券信用銀行を前身とする、あおぞら銀行だ。
1998年に経営破綻、国有化されてから20年が経過した。2015年に公的資金を完済して以降、GMOインターネットとネット銀行を設立するなど、成長へと舵を切っている。
中計経営計画の初年度に当たる2018年度の純利益は前期比16.1%減の361億円(目標は2020年度430億円以上)と出だしでつまずいた。投資信託やデリバティブ商品などの販売が落ち込んだせいで、テコ入れは急務となっている。
厳しい収益環境下でどのような成長戦略を描くのか。馬場信輔・社長兼CEOに聞いた。

メガバンクでも、地方銀行でもない

――銀行業界は大きな変革期を迎えています。

銀行業界が1つの曲がり角にあるのは間違いない。グローバルに見て金融緩和が長期化している。7月31日にはアメリカが利下げに踏み切った。世界的に景気がスローダウンすると、金融緩和を続けざるをえない。

さらに日本固有の問題として、マーケットの縮小がある。人口が減り、高齢化によって生産人口も減少していく。金融機関が対象する市場も縮小していかざるをえない。

一方で、テクノロジーが進化し、銀行ビジネスは根本から変化を求められている。だが、どういうふうに変化すればいいかという解答はなく、模索中というのが日本の金融機関が置かれている状況だ。収益環境は厳しいのに、コストをかけて先行投資をしなければいけない。この1年間に見られた変化は、われわれの悩ましさの表れだ。

あおぞら銀行はメガバンクでもないし、地方銀行でもない。規模の強みもなければ、地元での強みもない。中途半端な状況にある銀行だが、その分、機動力がある。メイン先との歴史的なしがらみも少なく、新分野に入っていける。その強みを生かしていく。

次ページ顧客層を拡大するためにネット支店を開設
ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • おとなたちには、わからない
  • 野口悠紀雄「経済最前線の先を見る」
  • 競馬好きエコノミストの市場深読み劇場
  • 就職四季報プラスワン
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
-

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

ログインしてコメントを書く(400文字以内)
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
省電力・広域通信“0G”の衝撃<br>IoT化の隠れた主役LPWA

低速ながら電池で数年動くほどの省電力で、基地局から10km以上もの広域通信が可能。 LPWAという通信方式は超高速の5Gとは対極で、関係者に「0G(ゼロジー)」と呼ばれています。検針やモニタリングなど静かな普及の現場を取材しました。