三菱UFJ、「半沢頭取」が逆風下で挑む抜本改革

「13人抜き」エースが描く銀行の生存戦略とは?

国内では(富裕層向けビジネスの)ウェルスマネジメントや法人向けの分野で課題解決型の提案を行い、デジタル化も進める。この5年間で店舗に来店する顧客の数は半分になったが、ネットでの取引は2.5倍に増えている。顧客起点で考え、オンライン上の取引でも使い勝手のいいサービスを作っていく。

グローバル事業はこれまで海外銀行を買収してきたが、2019年のインドネシア・バンクダナモンの子会社化で一定のメドがついた。量的な拡大を終え、これからはしっかりとシナジーをあげて果実をとる。

――買収子会社とは具体的にどんなシナジーを考えていますか?

例えば東南アジアには4つの子会社を持っている。その4行の間でのシナジーもあるし、4行とMUFGとの連携や、2020年2月に出資して業務提携した東南アジアの配車アプリ大手のGrab社との連携も考えられる。

わかりやすいのはGrab社との連携だろう。現在、(子会社の)タイのアユタヤ銀行でGrabのドライバーや加盟店に対する融資を行うビジネスが始まっている。これをインドネシアなどにも広げる。将来は対象をGrabのユーザーにも広げることも考えられる。

本館を建て替え提案力を高める

環境・社会問題においては特に、気候変動対応に焦点が当たっている。もはや環境問題というより、産業構造の問題になっている。そうした流れに対応できるよう、顧客の支援を行う。

東京・丸の内にある銀行の本館ビルを建て替え、信託や証券などのグループ会社の機能を集約する(撮影:尾形文繁)

これらを実現するには、グループの総合力を発揮して、スピード感を持って付加価値の高い提案を行うことが必要だ。

そのために、銀行の本館を建て替えようと考えている。そこに持ち株会社(MUFG)と傘下の銀行・信託・証券を集約する。本部の人員数を減らし、管理コストも引き下げながら提案力を高める。

現在はグループ内で丸の内と大手町に9つのビルがあり、1万9000人が働いている。これまでは(1カ所に)この人数を集約するのは難しかった。

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