東大の入試問題を「初見」でもラクに解くコツ 知らないことは「似た事柄」に置き換え考えよう

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A3.
かつて、バービー人形は白人女性をモデルとしたと思われるもののみが売られていました。しかし「多様性」を尊重し、すべての人の価値や特性が認められる社会を目指そうとする動きが高まるなか、今ではさまざまな体型や人種、宗教的、文化的特徴を反映したバービー人形、さらには例えば車いすや義足を導入したバービー人形のコレクションも発売されています。

「多様性」を認めていこうという動きは、人形、おもちゃの世界にまで広がっているのです。

A4.
かつてのバスの出入り口は階段状でした。また、車いすスペースやフリースペースどころか優先席すらない時代もありました。

しかし、世の中には小さな子どもやお年寄り、障がいのある人などさまざまな人がいます。その「多様性」に応じた設備を準備しようという思想のもと、今のバスは設計されているのです。

A5.
アメリカの連邦や地方の選挙で性的少数者「LGBTQ」の当選者が増えています。

アメリカの18歳以上の5.6%もが自らを「LGBT」と認識しているという調査があります。議会の審議にこの性的少数者の声が反映され、それにより議会の判断も変化していく、という循環が生まれれば、性的な「多様性」に理解ある社会に少しずつ近づくことになっていくのです。

「多様性」も1つの思考の道具

以上のように「より妥当な解決」のために「多様性」は場広く使える思考の道具です。

『全試験対応! わかる・書ける・受かる 超思考力』(かんき出版)書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

私はβ(ベータ)国語教室という中小企業の経営者でもありますが、つねに受講生の「多様性」に合わせた授業が行われるようにと考えてきました。

例えばカリキュラムは固定しておらず、志望校の出題傾向と本人の特徴をふまえて指導内容を決めています。その方針のおかげもあり、コロナ禍でも経営は順調であり、「多様性」という視点の有効性を強く実感しています。

善方 威 中学受験国語塾β(ベータ)国語教室代表

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ぜんぽう たけし / Takeshi Zenpou

早稲田大学法学部卒。中学受験国語塾 β(ベータ)国語教室代表(経営者、指導責任者)。東京都内に5教室を展開(千駄木、本駒込、南青山、白金高輪、お茶の水)。講師数約20名、受講者数約100名。
司法試験受験生時の塾講師のアルバイトにて「法律の問題の解き方を国語の問題の解き方に応用できる」ことを発見。以後、思考力を高める方法、および、国語の問題の解き方を追究。四谷大塚講師を経て、1994年文京区千駄木に日本初の中学受験国語塾 β(ベータ)国語教室を開設。以来、約700人の受験生を、独自のノウハウに基づく完全1対1の熱血指導で合格に導いている。

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