トヨタの会議が「30分で終わる」超合理的な理由 少しの差を積み上げ最終的に大きな時間を作る
トヨタのコミュニケーションは常に直球で骨太
トヨタを最強の日本企業のひとつたらしめている強みは多数あります。たとえば「かんばん方式」に代表されるトヨタ生産方式や、業務効率改善のためのトヨタ式カイゼン手法、あるいはその強力な販売網についてなどは、みなさんも一度は聞いたことがあるでしょう。
もちろんこれらの要素も、トヨタの強さを形づくるうえでは欠かせないものです。しかし、トヨタ本社のエンジニアとして、長らく生産現場にいた「元・中の人」としては、実はトヨタ社内で暗黙知的に共有されているコミュニケーション術やビジネススキルこそが、トヨタという会社の本質的な強みを生み出しているように思えてなりません。
総じて、トヨタでのコミュニケーションは常に直球でした。お互いの余計な忖度を排して、ストレートに意見をぶつけ合い、サッサッと意思決定を進めていくことがよしとされます。
社内では超ローカルな三河弁や名古屋弁が飛び交っていますが、トヨタを退職したあとに経験したGAFAMやBATH(に含まれる企業)の会議や打ち合わせにも負けない、「ギガ速」のコミュニケーションが存在していました。
大企業なのに大企業らしくない泥臭い会社。ベンチャー企業のような時間感覚を持っている会社。それこそが、私が現場で感じたトヨタの姿です。
そして、そんなトヨタのコミュニケーションへのスタンスが、特に顕著に表れていたのが「会議」のやり方です。
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