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ゆるキャラ猫が自粛生活に提供した知恵
「大手新聞に『う○こ』の文字を載せていただけたのが、うれしいっすね」
色白で、切れ長な目の谷島さんはそう言ってほくそ笑む。クールな顔立ちながら、笑顔でさらっと3文字を口にする点が関西人。筆者もそうだから、彼の言わんとすることはよくわかる。
2020年5月19日付読売新聞夕刊(関西版)に掲載された、「自粛生活がん患者の知恵」という見出しの5段記事のこと。3点のイラスト付きだ。
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その1点が、室内で寝転びながら窓外の3つの雲を「おしり」「う○こ」「くじら」に見立てる、“在宅忍者”ゆるかわ系キャラ猫「ニャ助」。谷島さんが会社勤めのかたわら、発起人・世話人を務めるダカラコソクリエイト(以下、カラクリ)が、カッパの「パ次郎」とともに、5年前に作り出したキャラクターだ。
もともとは、カラクリに集うがん経験者が、入院や療養中にかけられてうれしかった言葉をLINEスタンプにしたもの。「がんばりすぎやで」「おしえて〜な〜」などの、ほっこりする関西弁が添えてある。病気とは無縁でも、多忙さにこわばりがちな心と体を一瞬ほぐしてくれる。1セット40 個で120円。
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