「意思決定ができない人」が気づけずにいること 物事に対する「自分の価値観」を持っているか

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したがって心配は無用です。無用どころか、そういった選択や意思決定に関する悩みが深ければ深いほど、よりはっきりとした自分なりの価値観が鍛えられるという意味において結果的にはプラスであるとも言えます。

悩めば悩むほど、考える。考えれば考えるほど、より自分自身を知ることができるようになります。

もちろんその過程においては苦労することが多いかと思いますが、なんとなくわかったつもりで表面的な意思決定を繰り返したり、ただ何も考えずに多くの人がよいという流行に乗り流されるよりは大人として成長できるはずです。

つまりは、悩みを持つということは人生の修行そのものであり、修行の内容が濃ければ濃いほど将来は明るいとも言えるわけです。

自分の思考の癖や傾向を把握する

そのためには、過去のさまざまなご自身の意思決定や選択を振り返って、なぜ自分がそういった選択をしたのかを考えたり、目の前にある選択において自分は何を重要視して反対に何は妥協できるのか、そういったことをまじめに考える癖をつける事も大切です。

自分の思考の癖や傾向をそのようにして把握できると、将来同じような選択しなければいけない場面に出くわしたときに、今以上に早い意思決定ができるはずです。

自分自身の価値観や癖を知るということはそのまま自分自身をより深く知るということであり、自分自身をより深く知ることで成長していくことが人生そのものです。

選択をする、意思決定をするためには自分自身の物事に対する価値観や判断基準がしっかりとしていることが大前提です。現時点においてはHさんはそのご自身の物事に対する価値観が希薄であるがゆえに、物事に対する意思決定に影響があるのでしょう。

であれば、その価値観を知るために、過去とそしてこれからの意思決定や選択を通じてまずは自分なりの価値観を把握することから始めましょう。

大人とは、さまざまな物事に対する自分なりの価値観を持っていることであり、その価値観に基づき人生における選択を繰り返し、自分オリジナルの人生、自分のための人生を生きている人のことを言います。

生き方にも人生にも万人に当てはまる正解なんてものは存在しません。

しかし人生はつねに先に向かって進むことが求められます。

そのような状況で意思決定をして、自信を持って前に進むことができるようになるためには、自分の過去の経験などを通じて身に付けた物事に対する価値観を持っていることが何よりも大切です。

価値観とは要は人生における、生きるうえでの自分なりの軸のことです。

ぶれない軸を形成できれば、より自信を持った人生を送れるようになるはずです。

Hさんが、今後の人生を通じてそのようなご自身の価値観や軸に気づき、ご自身の幸せな人生を歩まれるであろうことを応援しております。

安井 元康 『非学歴エリート』著者

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やすい もとやす / Motoyasu Yasui

MCJ社長兼最高執行責任者(COO)。アニメーションの企画・制作を手掛けるベンチャー企業を経て、MCJにて東証への上場を経験。その後、経営共創基盤にて戦略コンサルタントして9年間活躍し、2016年3月にMCJに復帰。著書に学歴コンプレックスに悩みながらも独自の方法でキャリアを切り開いてきた様子を描いた『非学歴エリート』(飛鳥新社)や、自分ならではの人生を生きる術を描いた『極端のすすめ』(草思社)等がある。

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