中学受験の準備はいつから? 塾はどう選んだ?--中学受験させた親アンケート【特集・本当に強い!塾・予備校】

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 だが、大学受験市場がこのまま消えてなくなるのかといえば、決してそんなことはない。

前述の調査で、「中学受験で合格した」と回答した人を対象に将来の進路について尋ねたところ、実に2割以上の人が「難関国公立大学を受験」と答えている。すでに「国公立医学部を受験」させたいという考えを持っている人も6・4%いた。こうした難関大学の合格に向けてはもちろん「戦争」が待っている。

つまり、大学受験市場もまた、小学生の頃から中学受験の進学塾に通い、私立中学合格を勝ち取った子どもたちによって支えられている可能性が高い。

この中学受験ブームはいつまで続くのか。実は、今年は昨年に比べるとその熱がわずかに一服した感がある。首都圏で過去最高を記録した昨年の受験率は21・2%。今年はそこから0・9ポイントほど低下したのだ(日能研推定)。

その背景には、長引く不況の影響が少なからずあるのかもしれない。そして、受験準備に3年間かけていることを考えれば、来年もしくは再来年あたりにその影響が本格的に発現する可能性は高い。

こうした影響を見越してのことか、この1~2年は塾業界の合従連衡が相次いでいる。少子化が進む中でも中学受験の盛り上がりによって着実に生徒数を増やしてきた塾が、ここに来て転機を迎え、その戦略は多様化している。子どもを通わせる親としても、一層慎重な塾選びが必要になることは言うまでもない。

>>>こちらからアンケート調査の詳細データをダウンロードできます

(週刊東洋経済2010年3月6日号「特集・本当に強い!塾・予備校」より 撮影:今井康一)

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