大自然に触れた人の脳が驚くほど活性化する訳 ちっぽけな自分を感じ利他的に動きたくなる

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アメリカのジョン・テンプルトン財団の研究によれば、Awe体験をしている人は、見破る力、騙されない思考力を持つようになるのだそうです。

Awe体験をしていないと、情熱のある人の話やおもしろい話には弱く、議論でも説得されやすくなります。たとえそれが詐欺師だったとしても、ものすごく情熱的に話されると信じてしまいます。

それに対してAwe体験をしている人は、見破る力があるのだそうです。

Awe体験の特徴として、アメリカ・アリゾナ州立大学のシオタ博士は次のようなことを挙げています。

①マインドフルネスを行ったように、何ごともありのままに受け取ることができるようになる
②心と身体をリラックスさせる
③好奇心を引き出す
④人と心のつながりを作る
⑤利他の心を引き出す
⑥身体を健康にする
⑦創造性を引き出す
⑧希望に満ちた状態になる
⑨幸福感が高まる
⑩嫉妬心など、ネガティブな感情が少なくなる

このように、広大な大自然や大宇宙の悠久さを体験することは、単に心が洗われるだとか、気分転換になるだけでなく、具体的に心身ともに良い影響があるのです。

未来の社会や人のために行動できるようになる

中国・広州大学のリー博士らの研究は、Awe体験が「社会性行動」にどのような影響があるかを調べています。

そしてこの研究では、Awe体験で未来の時間の感覚を持てるようになり、社会性のある行動が取れるようになるという結果を出しています。

「未来の時間の感覚を持てる」というのは、未来を単なる時間経過した先にあるものと捉えるのではなく、自分が生きている「いま」と同じような感覚で捉えること。

たとえば、いまから100年後の未来は、多くの人にとって自分が死んだ後の世界です。その時間を「自分が生きていないのだから関係ない」と他人事のように捉えるのではなく、「いま」と同じ感覚で捉えることです。

それは、未来もいまと同じように価値があると実感することができるからです。

この感覚を持てるかどうかは、その人が社会性のある行動を取れるかどうかに大きく関わります。

たとえば、未来に思いが至らない人は、どうしてもいまの自分たちがより良く生きることだけを考えてしまう傾向があります。いまが良ければいい、いますぐメリットがあることをやろうなどという考えにいたってしまうのです。

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