仕事のできない人は事実が何かをわかってない

思い込みにとらわれてると重要なことを見逃す

通説や常識と思われていることが本当に正しいのか調べてみたことはありますか?(写真:metamorworks/iStock)

昔から不思議だったことがある。

日本では選挙のたびに、「投票に行かなかった」と告白すると、職場でもコミュニティでも冷たい目で見られる。「何を言うんだ」と怒られることもある。とくに職場で特定政党に投票することを、なかば空気で強制されている場合はなおさらだ。

さらにメディアで発言しようものならば、「民主主義をどう考えているのか」とか「白紙でも投票することに意義がある」「お前のような人間が日本をダメにしているのだ」と断罪される。実際に炎上する機会も多い。

そこでは「白票を投じて何になるんですか?」といった問いは発してはならない。「選ばれた政治家は白票の多さに感じるところがあるだろう」と言われて、「でも、選ばれた政治家はそれ以降、忙しくて白票のことなんて覚えていないのではないんでしょうか? 白票が政治家に与えるデータはあるんでしょうか?」と聞いても火に油を注ぐだけだ。

私は投票には出向くが、できるだけ「政治、歴史観、プロ野球」については発言を控えるようにしている。ところで私が何を不思議に思っているかというと、前述のような反応にもかかわらず、総選挙の投票率は50%前後でしかない点だ。あれだけ非投票者に侮蔑の目線を向けている方々も、かなりの割合で投票していない。

これはイデオロギーとか政治観とかとは関係がない。単に昔から私が不思議だったことだ。

社会貢献したい若者たち

また、もう一つ不思議だったことを述べよう。

私は経営コンサルタントを生業としている。そこで、私の専門分野ではないのだが、ときに就職面接の話に及ぶ。

最近は、入社したい理由として「社会貢献」やら「持続的社会の実現」というものが多いらしい。学生や転職希望者も馬鹿ではないから、しっかり企業が発信する情報をリサーチしたり、経済誌や新聞などを読んだりしているのだろう。

しかし、それにしても22歳のころの私を思い出せば、「社会貢献」やら「持続的社会の実現」というキーワードがまったく実感を伴いながら発言できるとは思えない。現在の若い世代はきわめて進化したということだろうか。

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