就活現場で一気に普及「オンライン面接」の功罪 参加しやすいが、緊張感なくカンペ使う学生も

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説明会や面接では、申し込んでいた学生が来ないことが頻発する。採用担当者は、「約束を守ってほしい」「アポを入れたら必ず時間までに来るのが大人の常識」と言うが、かなりの数の学生が来ない。「遅刻します」「今日は行けそうにありません」と連絡する学生もいるが、ドタキャン学生も少なくない。

ところが、オンライン面接でそういう学生は激減したようだ。学生は電車に揺られて会場に行く必要がないので、心理的に楽。気軽に参加するのかもしれない。

「当日辞退者が少ない」(サービス、301~1000人)

「面接官の拘束時間が少ない、応募者の参加率が高い」(サービス、301~1000人)

「ドタキャンがなかった」(商社・流通、301~1000人)

選考は1次面接、2次面接と進んでいくが、どのように工夫しても辞退する学生が出てくる。ところが、辞退率が下がった企業もある。これは大きなメリットだ。

「学生の選考中辞退率が下がった」(マスコミ・コンサル、300人以下)

交通費の悩みが解決

交通費は就活生を悩ませる出費である。説明会、面接などに出掛ければ必ずかかる。しかし、オンライン面接によってこの負担は軽減された。

交通費がなくなることは、学生だけでなく企業にとってのメリットでもある。交通費を支給する企業の場合、学生からの申告によって精算する作業もかなり面倒である。オンライン面接ではこの作業がなくなる。また、人数が多いとかなりの出費になる。オンライン面接ではこのコストがゼロになる。

「地方在住学生の応募増、交通費支給減」(情報・通信、301~1000人)

「遠方の学生も参加しやすい。交通費の支給が不要」(メーカー、301~1000人)

オンラインツールはデジタルツールでもある。したがって、オンライン面接では録画データを残せる。また、そのデータから言語化能力を客観的に評価しやすくできるはずだ。

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