黄色のファナックが「白いロボ」で深める自信 山口社長「協働ロボットでも世界一を狙う」
蓋を開ければ予想以上の引き合い
――白いロボット「CRXシリーズ」の売れ行きはどうでしょうか。
6月に出荷を開始したが、現在は生産が追いつかず顧客に待っていただいている状況だ。2019年12月に行われた国際ロボット展で初めて披露した際には非常に多くの顧客に興味をもっていただき、期待が高いというのは認識していた。蓋を開けてみると予想以上に引き合いが強い。
――そうすると、工場の設備増強も必要になるのでは?
すでに生産能力を2021年1月に現状の能力に比べて1.5倍、2022年1月には同3倍へ増強する予定で進めており、それを少しでも前倒しできないか検討している。
山梨県忍野村にある本社地区だけでなく、茨城県筑波地区にも工場がある。建屋の大きさとしては(協働ロボット、産業用ロボット合わせて)毎月最大1万1000台の生産能力がある。CRXシリーズは持ち上げられる重さが10キログラムまでの比較
ただ将来的には(ロボットの生産台数は)月産1万1000台でも足りなくなる。新しい工場が必要となる時期も遠からず来るだろう。
――協働ロボットの需要が高まっている背景は何でしょうか。
従来型の安全柵を使う産業用ロボットを導入する場合には、(工場のレイアウトを)一から設計し直す必要があり、広いスペースも必要になる。
一方、協働ロボットは基本的には人の作業の置き換えで、一部分ずつだけでも自動化が可能なので敷居は低い。当社の工場でも2015年に発売した緑色のタイプの協働ロボット
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