就活生が拒否反応を示す「残念な企業」の特徴 テレワーク未導入やサービス残業に厳しい声

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もっともホワイトであればそれでいいというものではない。

「ホワイト企業であることしか売りがなく、事業にまったく興味がなかった」(理系・上位私立大)

「パネルディスカッションで、社員同士の仲の良さをひたすらアピールするところ」(文系・早慶大クラス)

確かにホワイトかもしれないが、将来性は感じない。

「威張る社長」に「粗雑な人事」

大人が常識をわきまえているかというと、そうでもないようだ。まず威張りたがる社長がいる。

「インターンシップでの社長講演。具体的な経営ビジョンを示さず精神論のみを語られていたため、志望度が下がった」(理系・その他国公立大)

学生との懇親会の途中で帰ってしまう社員もいる。

「インターンシップの懇親会の途中で先輩社員が帰る」(理系・その他私立大)

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粗雑な人事もいる。

「エントリーシートの受領連絡もなく、締め切りから何カ月も音沙汰がなかった企業。提出からかなり経ってから通過連絡があったが辞退した」(文系・早慶大クラス)

「エントリーシート通過から面接まで1カ月以上空くにもかかわらず、まったく接触がなかったこと」(文系・早慶大クラス)

今年はコロナ禍によって連絡が遅れた企業が多かったが、ねちっこくしつこい企業も存在する。

「エントリーしただけで、電話が何回もかかる。そして、辞退の電話やメールをしても、聞いていなかったかのように何度も連絡が来る」(文系・その他私立大)

このほかにも評判の悪い企業としては、オワハラ、サイレント(不合格連絡なし)、きついインターンシップ、圧迫面接、暗い社員、つまらない説明会などがある。いくらでも工夫の余地があるはずだが、こういうタブー項目が毎年繰り返されている。

そして、説明会では企業理念や事業構造を説明して学生の共感を得ようとしている。不思議だ。こういう企業は採用でも苦戦するはずだし、本業で成果を出しているとは思えない。

佃 光博 HR総研ライター

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つくだ みつひろ / Mitsuhiro Tsukuda

編集プロダクション ビー・イー・シー代表取締役。HR総研(ProFuture)ライター。早稲田大学文学部卒。新聞社、出版社勤務を経て、1981年文化放送ブレーンに入社。技術系採用メディア「ELAN」創刊、編集長。1984年同社退社。 多くの採用ツール、ホームページ製作を手がけ、とくに理系メディアを得意とする。

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