就職関連セミナーを昨年より前倒しで開催する大学が増えている。大学3年生(2021年卒)の多くが就職活動に動き出し、企業研究や自己PRに手をつけているのではないだろうか。
企業研究をするうえで、新卒3年後離職率をチェックする就活生は多い。厚生労働省が毎年公表している「新規学卒就職者の離職状況」によると、大卒就職者の3年後離職率は32.0%と、昨年に比べ0.2ポイント悪化した。長期的には横ばいとなっており、離職率は「3年で30%」が目安だ。
3年で新卒の3割辞めるのが平均像
ただ、数字を見る際は、事業規模や業種ごとの数値を確認したほうがいいだろう。
この「新規学卒就職者の離職状況」を事業規模別で見ると、1000人以上では25%に対し、30~99人は39.3%、5~29人は49.7%、5人未満では57.7%と、規模が小さくなるほど離職率は高くなる傾向がある。また業種別では、電気・ガス・熱供給・水道業の9.2%に対し、宿泊業・飲食サービス業は50.4%と、差は大きい。
では企業個別ごとの離職率はどうなっているのか。『就職四季報2021年版』(総合版)では、掲載企業の新卒3年以内の離職率を収録している。一方、就活生の中には、離職率も低いが給料も高い会社に就職したいという希望を持っている人もいるだろう。
そこで対象を「年収の高い企業」に限った「離職率が低い企業」をランキング形式で紹介していきたい。
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