
昨年、11年ぶりに1万件を突破した企業倒産。企業を取り巻く環境は今なお厳しく、金利が上昇すればさらに増加していくことは必至だ。そうした意味で、今こそ倒産リスクの高い企業を見分けることが重要といえる。そこで今回、そうした企業をあぶり出すべく「倒産危険度ランキング」を作成した。
ランキングは、茨城大学監事で元筑波大学教授の白田佳子氏が提唱している倒産予知モデル「SAF(サフ)2002モデル」(以下SAF)を用いて算出。他業種との比較が難しい金融業は対象外とし、その他の全上場企業3740社を対象としている。
SAF値は、4つの単体財務指標にそれぞれ一定の係数を掛け、加減した値に定数を加えたもの(詳細は「表の見方」を参照)。倒産リスクの高い企業ほど小さい値となる。
危険水域は683社
ランキング上位企業のほとんどは、 1 の「総資本留保利益率」の数値が悪い。総資本のうち自由に使える資本がどれだけあるかを示すもので、SAFでは最もウェートが高い指標だ。
2 の「総資本税引き前当期純利益率」は収益性、 3 の「棚卸し資産回転期間」は効率性を示している。 4 の「売上高金利負担率」は銀行借り入れや社債の利息負担の大きさを示すもので、利上げのタイミングでは重要度が増す指標だ。
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