
デジタル化が社会全体で加速する中、IT業界は就活生から高い注目を集め続けている。あらゆる産業でデジタル人材の需要が高まり、新卒採用市場においてもIT・情報通信分野は人気の高い業界として確固たる地位を築いている。特にAI技術の進化やクラウドサービスの拡大により、IT企業の事業領域はさらに広がりを見せており、キャリア形成の場として目を向けられている。
文化放送キャリアパートナーズ就職情報研究所が実施している「就職ブランドランキング調査」の最新版から、今回はIT業界に特化した「IT特別版」の人気企業ランキングを紹介する。調査対象者は、就職サイト「ブンナビ!」に登録する2026年春卒業予定の大学生や大学院生約2万人。調査期間は2024年10月1日から2025年3月15日までとなっている。
ITの人気企業を分類してランキング
「WEBサービス」分野ではグーグルがトップに。楽天グループが2位、メルカリが3位と続き、サイバーエージェント、アマゾンジャパンがそれぞれ4位、5位にランクインした。
「ソフトウェア」の分類で1位となったのはSky。積極的な採用活動と認知度向上の取り組みが評価され、首位の座を守った。2位にはNTTデータ、3位に富士ソフト、4位に日本IBMグループ、5位にはサイボウズが続いている。昨年同時期の調査で上位だった日本マイクロソフトとセールスフォース・ジャパンは、今年のトップ5から姿を消した。
「ITメーカー系」では日立ソリューションズが首位を獲得。NECソリューションイノベータが2位、日立システムズが3位と続き、三菱電機ソフトウエア、NECネッツエスアイがそれぞれ4位、5位にランクインした。
ランキング表ではほかにも、「通信系」「ITメーカー系」「ユーザー系(金融系)」「ユーザー系(商社系・製造系)」「ユーザー系(インフラ系・その他)」「独立系」という分類でまとめている。
DX推進の加速とAI技術の発展により、IT人材の需要は今後も高まることが予想される中、各企業は独自の強みをアピールしながら優秀な学生の獲得に向けた採用活動を強化している。学生側も知名度だけでなく、技術力や働き方、キャリア形成など多角的な視点での企業選びが求められそうだ。